3.呼び出した理由 ページ6
ーA視点ー
しばらく歩き続け、いつものカジノについた。
VIPエリアを通り抜け、向かうのはテゾーロの部屋。
テ「あぁ、そこに座ってくれるか？」
指定されたソファに座るとテゾーロも机を挟んで向かい側のソファに座った。
召使いのような女性が出てきて二つのグラスにワインを注いだ。
テゾーロはワインを手に取る。
貴「さて、今日呼び出した理由を聞いても？」
テ「………こんな理由で呼び出すのもバカらしいが…」
貴「？」
テゾーロは私に向かってグラスを軽く傾けた。
テ「今日はAと飲みたくてね…付き合ってくれるか？」
貴「……ふふ」
私は笑いながらワインの入ったグラスを手に取る。そして私もグラスをテゾーロに向かって軽く傾けた。
貴「断る理由があるとでも？」
テ「ははは、そう言って貰えると嬉しいよ」
ｷｨﾝｯ……
優雅に乾杯をすると静かに良い音を立てるグラス。
外を眺めると見えるのは最高の景色。
そして目の前には私が一目惚れした好きな人。
貴「ここは最高のステージだ」
テ「……あまり褒めてくれるな…この私でも照れるだろう…」
顔を赤くさせて照れた仕草をするテゾーロ。
私は軽くワインを口に含む。
貴「相変わらず良いワインだ…本当に飲むのが勿体ないほど」
テ「気に入ったのか？それなら私がいつでも用意してやろう。そうだ、A」
貴「？」
コトッ……とグラスを置いてテゾーロはニコリと笑った。
そして私の右手を優しく握った。
貴「………？？」
何をしたいのか本当にわからない。
そう思っていると手に何かを付けられたかのような違和感を感じた。
ソッとテゾーロから手を離させる。
テ「気に入って貰えると良いが…」
貴「！」
自分の手を見てみるとそこには''金''で作られたフェアリーリングの指輪。
貴「金……」
テ「ん？……ま、まさか…金は嫌いだった…かね？」
少し慌てた様子を見せるテゾーロ。
貴「いや、嫌いなはずがない…嫌いなものか」
惚れた男のトレードマークでもある金。
嬉しくないわけがない。
貴「ありがとう、テゾーロ」
ニコリと笑えばテゾーロはホッとしながら笑った。
貴「………」
テゾーロは''ゴルゴルの実''の能力者。
触れた金を思い通りに操ることが出来る。
そしてテゾーロが自分の力を込めた金を譲る理由はただ一つ。
''この国から逃すつもりは無い''
と言うことだ。
私はテゾーロに好かれてはいないが気に入られているらしい。
それだけでも…ふふ。
嬉しいことだ。
続く (更新停止中)
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SAKURA(プロフ) - 堕天使ルイさん» ありがとうございます!!気ままな気まぐれ更新ですが、これからもよろしくお願いします！！ (2018年6月19日 8時) (
レス) id: 01f3af1974 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使ルイ - 気に入りました…!! 更新、楽しみにしてます。頑張ってください。 (2018年6月16日 10時) (レス) id: d4dbc80d97 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - もんべすとさん» うわぁぁぁ……！同士がいて嬉しいです！少しご期待から遠ざかると思いますが今後ともお楽しみ頂けたら幸いに思います! (2018年5月25日 23時) (レス) id: 01f3af1974 (このIDを非表示/違反報告)
もんべすと - いえいえ！テゾーロのお話すごく好きなので楽しみにしてます！ (2018年5月23日 23時) (レス) id: 23de86f9dd (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - もんべすとさん» ありがとうございます！頑張ります！更新速度は遅いと思いますが暖かく見守ってください！ (2018年5月22日 23時) (レス) id: 01f3af1974 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SAKURA | 作成日時：2018年5月21日 20時
