片割れの好きな子が可愛すぎる。

Love suddenly‥‥022 ページ22

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「え、どうしたの。」









弁当を片手に近寄ると

驚いた表情をする角名。


自分ではいつも通りを

装っていたつもりだったが。









「もしかして振られた?」

「告ってもないわ。」

「じゃあ何で落ち込んでるの。」









どうやら丸わかりの様で。


先程の出来事を仕方なく

話せば思った通り笑った。









「なんかごめんね。」

「別に角名のせいや無い。」


「お詫びにこれあげるよ。」

「まじか!」









ふわふわとした卵焼きを箸で取り

俺のお弁当箱へと移してくれる。


角名家のおかずは程よい

甘さと塩っぽさで好きだ。









「で、俺の他に誰行くの?」

「名指しはお前だけやった。」


「ふーん。」

「まあ嫌やけど侑誘うわ。」









誘わない場合バレたら後が

大変なのが目に見えるし


春咲ちゃんも侑がいた方が

楽しめるだろうなと考える。







　




「ご馳走様。」

「え、早。」









なんだかんだ話していると

いつの間にか完食していて。


特に何もする事がないので

ぼんやりと周りを見渡した。









「あ、侑が女といる。」

「本当だ。」


「今月初やな告られんの。」

「確かにそうだね。」









ポケットに手を入れながら

面倒くさそうに歩いている。



春咲ちゃんとの噂があるからか

最近呼び出しは無かったのだが。









「度胸あるねあの子。」

「それ程好きなんやろ侑の事。」


「自分に自信あるだけかもよ。」

「それも一理あるな。」









俺が春咲ちゃんを侑に

取られたくないと思う気持ちと

同じなのかもしれない。



そう考えると親近感が湧いた。









「あ、そろそろ騎馬戦だ。」

「! 気張るで角名。」









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