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クレバー 08 ページ8
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昼食のとき、山口と飲み物を買いに廊下を歩いていた。
そのとき、
──ドンッ
「わ、」
『っ、すみません、！』
お腹の辺りに衝撃。
顔を上げた女子に、僕も山口も見覚えがあった。
『…あ、バレー部の…』
「縁下さんの妹、だよね？」
『あ、はい、そうです、縁下Aです』
「俺は 山口忠、よろしく。…えっと、」
『あ、Aでいいよ。縁下、だと兄さんとかぶるし…』
「う、うん、A！」
早速、山口と縁下さんの妹は打ち解けていた。
『え、と、きみの名前も、きいていいのかな』
「…ああ。月島、蛍」
『忠、と、蛍』
「…で、君は何してるの、A」
彼女の手には、弁当と思しき包み。
『ああ、これお弁当。なぜか兄さんと間違えちゃって、今取り替えてきたとこ』
「へえ、そうなんだ、意外だなあ…」
『そうかな？ …あ、じゃあ時間なくなっちゃうから、そろそろ行くね』
「うん、またね！」
「じゃあね」
『うん、また』
ちょっと落ち着く空間だった、とか、絶対口に出さない………。
絶対。
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作者名：花夏 | 作成日時：2016年9月18日 17時
