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兄 49 ページ49
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『はい、もー、これあげるから帰ろ…』
まだ泣いている日向に、Aは坂の下で、ぐんぐんバーと肉まんを買って渡す。
親子か…
「速く歩け日向ボゲェ！！！！」
「！！！ っうるっせーな！！」
『…行こう兄さん』
少し疲れた様子で、Aは俺のジャージを引っ張った。
「そうだな」
「Aちゃんお疲れさま〜」
『ん…、ありがとうございます、菅原さん』
ごく自然に妹の頭を撫でるスガさんに驚いたけど、少し綻んだAの顔を見れたら、なんでもいいか、なんて思ってしまって。
『菅原さん、手、あったかいですね』
「え、ほんと？ よかったー」
『ん、なんかお母さんみたい…』
「……ん？」
『いや、安心するなあって』
「あ、そっか！ よかったよかった！」
今日も謎発言してますよ、俺の妹は。
「あ、A、夕飯どうする？」
『あー、どうしよっか…』
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作者名：花夏 | 作成日時：2016年9月18日 17時
