25話 ページ26
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不知火は現世に訪れていた。
理由は特に無く、散歩感覚だ。
『そう云えばポートマフィアを無断で行かなったな…。
まぁいいか。
彼方も余り気にして無いだろうし。
私が調べたのも一度切り。
殺したのも一度。
此れなら大丈夫だよね』
不知火は一人でそう納得し、昼のヨコハマを歩く。
近侍を連れないのか、と思うかも知れないが抜かりはないようだ。
不知火の懐には、日向政宗。
背には加州清光。
加州は、竹刀袋に入って居る。
『却説、何処に行こうかな』
不知火は立ち止まっていたが、迷う事無く適当な道を歩き出す。
然し、突然不知火の手首が何かに掴まれた。
不知火は感覚的に男性の手だと理解した。
振り向くと…目元の包帯が無く、黒い外套は茶色になっていたが、不知火は太宰だと分かった。
『…随分と変わられましたね』
太宰「君も余り変わらないね。
一目見ただけで、直ぐに分かったよ」
『そうですか。
で、私に何かご用ですか?
元ポートマフィア最年少幹部、異能力無効化の太宰治殿。
否、武装探偵社所属の太宰治殿?』
太宰「君の頭の中に或る情報は計り知れないね…。
私がポートマフィアを抜けて、武装探偵社に居ることも把握済みとは…。
なのに、私は君を知らない。
安吾でさえ、口を閉ざし聞くな、と迄云う始末。
君は何者なんだい?
ポートマフィアから突然姿を晦まして…ポートマフィアは四年も見つけられないなんて…」
『質問が多いですね…。
私が貴方達の事を知ってるのは当たり前なんです。
何より…貴方が私の事がわからないのは必然です。
其れでは、また会えると良いですね?』
そう云うと不知火は、桜吹雪と一緒に本丸に帰るのだった。
太宰は立ち尽くす事しか出来なかった。
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躪 - 大丈夫です。ありがとうございます! (2019年6月8日 7時) (レス) id: 38888895ed (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - 躪さん» ありがとうございます!リクエストの方は、明日ぐらいに公開しようと思っています。リクエストの時より、だいぶ変わってしまいました。申し訳ございません。 (2019年6月8日 0時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
躪 - 完結おめでとうございます!リクエストの件はどうなりましたか? (2019年6月7日 22時) (レス) id: 38888895ed (このIDを非表示/違反報告)
Iuna(プロフ) - Asterisk《あすたりすく》さん» ありがと〜!!(≧▽≦) (2019年6月7日 18時) (レス) id: 1960f5595d (このIDを非表示/違反報告)
Asterisk《あすたりすく》(プロフ) - 完結おめでとう〜! (2019年6月7日 18時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Iuna | 作成日時:2019年5月17日 21時