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四年後_____
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ヨコハマの街にひとつ、轟音が響き渡った。
ありとあらゆる空気、物体、建築物等を、
容赦なくぶるぶると震わせた。
音源はこぢんまりとした交番。
其処に居た人間は、
為す術も無く、木っ端微塵に吹き飛んだ。
其の近辺では、
黒外套の痩せた男が交番に背を向け、すたすたと歩いていた。
其処からそう遠くない
二つの人影が動いたのだった。
『…今の音、聞こえましたか?
とても、とても大きな音』
穢れを知らぬ様な高い声。
新雪よりも儚く、光に溶けて仕舞いそうな白髪と、
万物の姿を捉え、見透かす蒼い瞳。
_____氷華。
『勿論。
それにしても、交番に爆発物なんてね。
…やりますね、遊撃隊隊長サン』
凛とした少し低い声。
何物にも染まらぬ漆黒の黒髪と、
万物を一瞬にして凍らせる、絶対零度の紅い瞳。
_____燈華。
燈華『さて、アタシ達もそろそろ時間だ。
……氷華』
燈華は隣に座っている氷華に手を差し伸べた。
氷華は微笑み、燈華の手をとって立ち上がった。
氷華『はい。今日も燈華……貴女と共に』
『『アタシ/私達は__________
二人で一つ』』
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作者名:Iuna & Asterisk x他1人 | 作成日時:2019年1月13日 13時