ポートマフィアの女医には、秘密が或る様で【文スト】

弐 ページ3

芥川さんの治療が終わり、今回の怪我の詳細を纏める。



別にやらなくても善いんだけど、念の為にね。



何より、芥川さんには呼吸器官が弱いし。



…太宰幹部のやり方に、賛同はしないけど効率は善いと思う。



太宰幹部も簡単には芥川さんを殺す事はしないだろう。





『…幹部の考えは解らない、否、理解したくも無い』



？「非道いね」





扉の方を見ると…壁にもたれ掛かる太宰幹部が居た。



私は即座に立ち上がり、礼をする。



拙い…幹部に聞かれた。



私、死ぬのかな？





『申し訳ごいません。

…何用でしょうか、太宰幹部』



太宰「芥川君の事でね。

約束を守っているのか調査を、ね？」



『ご心配なさらずとも、幹部の命です。

背く筈がありません』



太宰「其の様だね。

之からも宜しくね？」



『…はい』




私が返事をする前に幹部は消えていた。



はぁ、幹部と話す時は妙に肩が凝る。



てか、判ってるなら一々来ないでよ。



あ〜…もう嫌になる。





「失礼します。

首領がお呼びです」



『…はい、直ぐに参ります』





今日は厄日なのか…。



黒服の方に連れられ、首領の部屋に入る。



が、私を呼んだ張本人は幼子、基、エリス嬢と戯れている。



…善い大人が…否、人の性癖は様々だ。



仮令、気持ち悪くても上司だし、好みを批判はしたくない。




『…首領。

終夜A、参上しました』




少しだけ声を張ると、首領とエリス嬢は私の方を見た。



私は目を閉じている。



然して目を開けると…部屋は暗くなっており、首領の顔に緩みは無くなった。





森「善いかい？

君は何も見ていない」



『はい。

終夜A、何も知りませんし、見ておりません。

で、何用でございますか？』



首領「久々に君に仕事だ」



『拝見致します』

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