#27【sideなし】 ページ28
深夜未明、カンムリ雪原に3つの影あり。
鹿のような姿形をしていてそれぞれいわタイプ、はがねタイプ、くさタイプを思わせる色合いをしている。
「…お2人もお気づきになられましたか？」
女性のような声をしているくさタイプのようなポケモン。
「あぁ…再び��あの��脅威が動き出したらしいな。」
冷静に情報を告げるはがねタイプのようなポケモン。
「あの神様たちもどうやらこの地方に降り立ったらしいが…詳しいことは不明だ。」
少し困ったように話すいわタイプのようなポケモン。
「だけど…あの子のような足跡が…」
「どうした？」
「…」
「あぁ…言わずともわかる。あいつも、イッシュで姿を見かけなくなった。きっとこの地方のどこかにいる。」
「ですが…私たちだけであの子を見つけるのは可能なのでしょうか？」
「まさか人間の手を借りるとでも言うのか！？」
先程まで冷静であったはがねタイプのようなポケモンは驚いたようにくさタイプのようなポケモンを見る。
「ビリジオン、お前も知ってるだろう！かつてイッシュ地方にはゼクロムとレシラムの力を悪用した奴らがいたと！」
過去形なのはもう既に壊滅したからだろうか。
やたらと人間に否定的なはがねタイプのようなポケモンに対しビリジオンと呼ばれたくさタイプのようなポケモンは疑問の声を上げる。
「ですが…その人間たちを止めたのも人間です。全員が全員悪なわけではないでしょう？コバルオン。」
「………」
「2人とも、その辺にしておけ。幾らここが誰もいない所とはいえど…な？」
「…テラキオンはどっちの味方なんですか？」
「俺は中立だ！どっちの言い分もわかるが…一旦休んで気持ちをリセットしよう！な？」
亀裂が入る前にすかさず仲裁し、一応事なきを得たが…彼らに何があったのだろうか。
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