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42話 side 煉獄 杏寿郎 ページ43

ようやく放課後、17時を少し過ぎてしまった。

申し訳ない。


そう言えば、
宇髄への質問は今日は聞くことが出来なくて、次の機会だな・・・と言うことにしておく。


覚えたての彼女のアパートの前で足を止めた。

ゴクリと唾を飲み込む。

実はこの階段・・・とんでもなく軋み

燈寿郎が言った通り手すりも

片側は俺が掴めば、即 外れるだろうと思われる。

崩れたとしても、俺だけなら多分大丈夫だか・・・

・・・彼女たちが2人の時"もしも"があれば・・・

と思うと気が気でならない。



煉獄「よし!」



気合いを入れ、出来るだけ息を止めて慎重に上がる。

壊れそうな手すりは掴まず

足の置き場に注意していく。



煉獄「毎日上がり下りする2人はすごいなっ!!」



上がり終えたあと、2人への尊敬が増した。


これもまた覚えたての彼女の部屋。

真ん中の扉の前で、衣服を直してベルを鳴らす。


が、物音1つしない。


待つようには言ったはずだが、

予定が変わったのかもしれない。

・・・とはいえ、心配もあったのでドアノブをそっと回してみた。


カチャっと可愛らしい音がして

扉は開いたものだから、肝が冷えてくる。



煉獄「藤枝さん、勝手に失礼する!」



出来るだけ声を抑えて玄関へ足を踏み入れると、

彼女の靴がちゃんと揃えて置かれている。

間違いなく朝、履いていた靴。



煉獄「お邪魔します。藤枝さん!・・・藤枝さん!!」



1LDKの彼女の部屋。

その奥の部屋で、畳の上に丸くなって寝る藤枝さん。

あぁ良かった・・・寝ていただけか。

たくさんの嫌な予感が頭を過ぎったが

杞憂で終わったことにホッとした。


そっと近づいて様子を見る。

いつも結んでいる髪が

畳の上にゆるゆると横たわっている。

そっとそれを撫でると、
ピクリと動くまつ毛の長い瞼。

ゆっくり頬を撫でて、クスリと笑みがこぼれた。


なにせ、隣に布団があるにもかかわらず畳で寝ているのだ。


昨日今日と色々あったものだから、

きっと疲れてしまったのだろう。


布団の上のタオルケットを彼女にかけて、

ドサッと横に倒れ込んだ。



寝息が心地よくて直ぐに自分の瞼が重くなるのがわかった。





43話→←41話 side 煉獄 杏寿郎



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ayame(プロフ) - 結さん» コメントまで校閲していた事に気がついて、2回目のレスでごめんなさい!そこまで真面目に読んでいてくださって嬉しいです。ありがとうございました! (2021年12月16日 5時) (レス) id: 4f859fede8 (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - 結さん» おはようございます!いつも校閲ありがとうございます!よく読み込んでくださって感謝しています。ありがとうございます! (2021年12月16日 5時) (レス) id: 4f859fede8 (このIDを非表示/違反報告)
- またまた続けてのコメントですみません。。。 物語読みました。  沢山のいやほとんどの直しを言ってしまいすみませんでした...。 (2021年12月16日 1時) (レス) @page50 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが…。 同じく48話の作者さんのコメントの部分 言った様子ですね。 カナエ先生ともまだ会っておりませんし、宇髄先生とも再開してませんね。 これ正しくは再会ではないんでしょうか? (2021年12月16日 1時) (レス) @page49 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくは君を、幸せにしたいではないんでしょうか? (2021年12月16日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ayame | 作成日時:2021年10月18日 17時

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