その太陽に手を伸ばしてみる【煉獄 杏寿郎⠀】

38話 side 煉獄 杏寿郎 ページ39

藤枝さんを竈門ベーカリーに送り届けた後、竈門少年と我妻少年が俺を呼びながら走ってきた。


炭治郎「煉獄先生、おはようございます！Aさんと･･･あの･･･なんと言いますか、、、」

煉獄「竈門少年おはよう！藤枝さんが、どうした！！」

善逸「はっきり言えよ！炭治郎！！バレンタインに28個もチョコレート貰うくせに、1人に決めた女性がいるとかなんなの！？しかもAさんってどういうこと！？炭治郎のパン屋の看板娘ですよ！先生どういうことっー！？羨ましいんだけどぉおっ！！ウキャァァァア！！！！」

煉獄「我妻少年は、今日も元気だな！良かった！！！」

善逸「話聞けよぉおおお！！！！！」

炭治郎「すみません、すみませんっ！！！」



俺よりも早足で先に行ってしまった2人を見送った。


そうか、Aさんは

色んな人を引きつける才があるようだ。


しかし、チョコレートは

有難く戴いて何がいけなかったのか分からない。



これも宇髄に聞くことにしよう。



腕時計を確認して、

まだ余裕はありそうか･･･
少し遠回りでもいいなと考える。

トンっと地面を蹴飛ばした。






宇髄「おいおい、煉獄！お前大丈夫かよ？派手にソワソワしてんのバレバレだぜ？」

不死川「んだぁ？煉獄。なんか用事でもあんのかァ？」



授業の合間の短い時間にも、

何度も携帯を見てしまって

いよいよ宇髄が眉間に皺を寄せて尋ねてきた。



煉獄「うむ･･･電話を待っているのだが来なくてな。」

宇髄「お？おお！？もしかしなくても、昨日の子か？」

不死川「アァ！？昨日の子って何だァ？」

煉獄「助けた女性が怪我をしたのでな。我が家にしばらく居ることになったのだが、今日は病院に行っているんだ。･･･うむ。時間だな！後でまた！」



短い休憩が終わる予鈴がなった。

職員室の扉を閉めたはずなのに、

宇髄と不死川の

「家に連れ込んでんのかよ！！／かァ！？」

という声が聞こえた気がする。



うむ、2人とも元気だな！



・

39話 side 煉獄 杏寿郎→←37話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す