その太陽に手を伸ばしてみる【煉獄 杏寿郎⠀】

36話 ページ37

先生いわく1週間は動かさずにいて欲しいとのこと。

1週間後に再診です。


とはいえアームバンドをして

腕もヒビが手首だった為に

ギプスでガチガチ。



大怪我を負った様に見えて･･･



『なんか、いや･･･』


今は公園のベンチ。

藤のフラワーに行く前に

煉獄さんに電話しておかなくちゃ。



『授業中かな？･･･でもなぁ･･･よし！ダメで元々！』



pururururu───pururururu───



5回目のコールで

やっぱりいそがしいのかな、

電話を切ろうと画面を見直したら

通話が開始になったので慌てて耳元へ当て直した。



『あ、煉獄さんですか？』

──煉獄「うむ！やはり藤枝さんか！あなたの電話番号も聞くべきだったな！一瞬迷ってしまった！！」



電話でも溌剌としてて大きな声。

でも嫌じゃないし、むしろ安心する。

何やら葵枝さんと炭十郎さんと話して悩んだ物が

ブワッで飛んでいくような気もした。



『ふふふっ、そうですね。この電話番号登録してくださいね。』

──煉獄「もちろんだ！それで、･･･腕はどうだったか聞いてもいいだろうか！」

『はい。その、手首にヒビが入ってしまって、1週間は動かさず様子を見て、再度受診となるようです。腕にギプスとアームバンドをしているので大怪我みたいになってます。』

──煉獄「ヒビが･･･そうか。俺が早く気が付いていれば良かったのだが･･･」

『な、何言ってるんですか！煉獄さんが来てくれたおかげで、お金も取られずこの程度で済んだんですよ？』

──煉獄「ありがとう藤枝さん。しかし！今度は怪我ひとつなく、あなたを守りますから安心してください。」



何だろう･･･

胸の辺りがギュギュギュって

何かに潰されているような感覚。


この感覚を少ないながらも


私は知っている気がする。





これは──────。




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