黄色い光 3

106.確信と否定 ページ11

「ーーッ！だからッ！なんでもミナトの勝手な理屈で否定すんなって言ってるべや！」
「勝手な理屈じゃないよ…Aのやり方じゃボクには勝てない」

「確信してるから言ってるんだ！」


随分とまー上から目線な事で
割れて浮き彫りになった床との段差で目線まで見下されてる気分…てか、現実的にそうだ！
いつからだ？
いつからミナトはそう思ってたの？
心配してる、って否定を優しく隠してたってだけのハナシーー？


「…そ、っか…ミナトは私の努力を否定するんだね」
「……」
「だったら例え里の皆がミナトを火影として認めても私だけは…っ！私を否定するミナトだけは絶対認めてやらないッ！！」
「ーー！何度やったってーーッ」


同じことかも知れない
それでもこれしか無いんだ
私はまだ全然弱いし、ミナトからしたら感情任せの戦術しか無いヤツだけど
否定だけは…してほしくなかった


「ーーッ！私だって…ッ、他の皆だって此処まで頑張って来たんだ！やり方をとやかくミナトに言われる筋合いなんてねぇべさ！」


ミナトを投げ飛ばそうと掴み上げたハズが逆に手首を捻られ、簡単に拘束された
それをなんとか抜け出しスキを作られせないようただ、でたらめに体術を決めた
でも見切られ避けられる
何度も何度も…
息が切れる頃にはミナトに呆気なく捕まっていた


「これで分かったでしょ？…Aのやり方はただの力任せのゴリ押しでしかない…それを努力なんてモノで片付けてしまう方が失礼じゃないのかな？」
「ッ！」
「Aは何も分かってないよ……ごめん、」


掴み持ち上げれたまま、悲しい表情をするミナトは謝り
ソッと拳を振るい上げた
吹き飛ばされる瞬間がやけに鮮明で…
痛みより悲しみの方が大きかった気がした

107.それが役目→←105.単純

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す