君の隣【乃木ルカ】 (ページ7)

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貴方「や…だよ…」

あまりの恐怖に私は声すら上手くでなかった
震えるからだを必死に抑えた

「大丈夫？」

声がした方を見るとル力がいた

笑わなきゃ
いつもみたいに大丈夫って言わなきゃ。

ルカまで巻き込みたくない

そうは思うのに涙も震えも止まらなくて唇を噛みしめる。

ル力「震えてる…」

背中に感じる暖かい温もり
ふわっと優しい棗とはまた違う香り。

ルカ「もっとさ…頼ってよ俺のこと。俺、Aのこと助けたい。もちろん棗も。今、闇にいきそうなら、入ってるなら、俺が光に導いてあげる」

私の頬に暖かいものが伝う
ルカは私と棗をいつも助けてくれる。
引き止めてくれる。

こっちだよって導いてくれる。
だけどその手を握れないんだ。

ル力「一週間前、君が俺達を変えてくれたように。俺が、俺らがAを光の方に連れて行く」

暖かいものは次々と溢れて止まらない
ル力は優しさに触れて心があったかいの。

貴方「あり…が…とう…」

ル力「もっと…頼れよ。絶対」

ルカの隣にずっといたい。
ルカを笑かして幸せにしたいのに

私にはそれをする資格もない。

ル力「棗も来たしそろそろ着替えに戻ろう」

棗「おめぇら、ずっと待ってたんだぞ」

貴方「ごめんね、棗。ありがとう」

私のそばにいてくれて。
私を引き止めてくれて。