君の隣【乃木ルカ】 (ページ34)

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貴方「ふぅ……ここの動物達…野生なのに…穏やかね」

コピーのアリスで動物フェロモンのアリスを取り入れてるからか、自然と動物たちが私に寄ってきてくれる。

もちろん動物の言葉も聞き取ることができるけど、明日のためにもアリスは無駄に使わない。

寝床の近くにあった湖を眺めて動物たちに癒やされる。

ルカ「こんな所に居たんだ…」

貴方「…見つかっちゃった」

優しく微笑んで私の隣に腰を下ろすルカ。
ルカの側にもすぐに動物があつまる。

動物を撫でるルカは誰よりも優しくて誰よりも美くしくて

見惚れてしまいそうになるからルカから目を逸らして湖を眺めた。

ルカ「…アリスストーン知ってる？」

貴方「！……うん…交換すると結ばれるっていう言い伝えがある。」

ルカ「俺…今は頼りないけど大人になったら…ちゃんとアリスストーン作れるようになったらAに渡す。っていうのを何でか伝えたくなった」

貴方「ふふ、なにそれ。…ありがとう。私も大人になったらルカに渡したい。今の私じゃ……自信ないから。大人になって…こんな…こんな汚いところから出て…」

出れるのかな。
大人になっても初校長から逃げれず

ずっと犬のままだったら？

現に杏樹先生だって大人なのに初校長から逃れられないでいる。

ルカ「大丈夫。今ある辛さはきっといつかの幸せに報われる。Aは充分頑張ってるだろ。今日もたくさん守ってくれてありがとう」

ルカの優しい言葉に思わず涙が我慢できなかった。

　
いつも助けてもらってるのは本当は私で

ルカはいつも私のほしい言葉もくれて

大好きなのに

誰よりも好きで大切なのに

それを伝える勇気が今の私にはどうしても足りなくて

ただただ涙に流しだすしか無かった。