【獄都事変】我が家に獄卒来ました。【逆トリップ】

作品達と32日目 ページ33

元の世界に戻り、私達は美術室へ向かった。

「ここか？」
「そう、ここだよ！」

私はちらっと彼女の方を見る。…少し震えている。

「大丈夫よ。」

私はそう言って手を握ってあげた。
しばらくすると震えが止まり、一緒に中へ入る。

…まだ破片あるや…。


「ねぇ、何か作って見せてよ。」
『え、でも…』
「オレも見てみてぇ！！」
「俺も！」

みんなは見たいと言い出した。
よし。

「私もやる！ほら！あかりちゃんも！」
『…っうん！』

久しぶりに描くけど…いけるか？



それから何時間か経った頃、やっと色塗りも終わった。あかりちゃんも終わったようだ。

他の人は好きな事しながら待っていた。…ちゃんと待っててくれたんだな…。

「出来た？」
「うん！」
『う、うん…』

とりあえず私から見せることになった。

「はい！」

「「おぉー！！」」
「…すげぇ。」

私は1枚にここに居る全員描いて見せた。もちろんあかりちゃんも！

『お姉さんすごい！』
「ほら！あかりちゃんも！」

彼女が作っていたのは小さい彫刻。それも1人1人のイメージに合わせて作られたものだ。

『これ、お姉さん達にあげる…助けてもらったから…』

私達に彫刻を渡すと彼女は笑っていた。

「あかりちゃん！これあげるよ！今日は楽しかったから思い出としてね。」
『あっ、ありがとう！』

この子笑顔可愛いなぁ…ほんと嬉しそうに笑う。

さて、そろそろ帰り方見つけないと。

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