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雨降って地割れる ページ6









「……鬼殺隊を抹殺するため、ですか」


「違う……我ら鬼だが、其れを理由に殺しはしていない」


「ではなぜ、」殺せ、と命じるのか


「そうさな……鬼だから殺すのではない。
太陽を欲するから殺すまで。目指すは太陽、それ以外になし。日の元に産まれ日の元で暮らせぬとはな。洒落にもならんわ」


ハ、ハ、ハと開けっぴろげに笑った。不気味な笑いだった。



鬼殺隊では考えられないことであった。
鬼殺隊は鬼を殺すためだけの組織であり恨みや怒りが蔓延りなんとも延々とした暗さがあった。

それに対しこの鬼の雄渾さたるや、豪壮さたるや何だろう。
その姿が俺の目を離さなかった。惹いて止まなかった。私利私欲のため、どんな手段も厭わない、まさしく悪である。

しかし、俺にとっては善であった。最低限(生きること)しか選べなかった俺にとっては。この選択が羨ましくて堪らなかった。その選択が俺にだって選べるのだ。


「良い面構えだ」


「うす!」


骨董?宝石?笑わせるな そんなもの太陽がなきゃ輝けない石ころだ。
俺はその太陽をぶんどって見せよう。



「さあ、刀狩りだ」


人間どもに俺の存在を知らしめる時だ



.




獪岳は己の眼下に転がってきたモノを見た。
冬場だと言うのに落ちてきた汗を無遠慮に拭う。拭った手は鮮やかだった。

空は白、夜明けが近いようだ。
ふ、と一息ついてまだ木のある所へ足進めた。
随分ハードな初仕事である。

まだ自分が鬼になったことは鬼殺隊にはバレはしないだろう。
烏も隊士も全員屠る。

三人寄れば押し問答→←鬼にライフル



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水菜(プロフ) - 零華さん» コメントありがとうございます。ちゃんとオトせたので満足いたしました!重ねた努力分のプライドは高価であるし高いと思います。読んでいただきありがとうございました。ご縁がありましたらまた。 (2020年3月18日 13時) (レス) id: 92ee7868b2 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 完結おめでとうございます!最後のオチは、あぁ~という感じで、良くこれを思い付いたなと思いました。壱ノ型だけが使えないというのは、プライドの高い獪岳には不完全で嫌だったのかも知れないですね。そして最後に短くてもとても楽しかったです!。次もガンバレ!! (2020年3月17日 19時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
水菜(プロフ) - 零華さん» ありがとうございます。短いお話になる予定ですが付き合っていただけると嬉しいです(._.) (2020年3月10日 21時) (レス) id: 92ee7868b2 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - こういう、小説みたいのって少ないから嬉しいです。やっぱり獪岳が、鬼滅キャラの中で一番好きです!!続き楽しみです。更新頑張ってください!。 (2020年3月10日 15時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水菜 | 作成日時:2020年3月10日 2時

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