やあ、初恋の人。《 名探偵コナン×ルパン三世 》

91 BEAUTY ページ2

ルパンside


世界中の”美しいもの”はもう 全て知っていると思ってたが

この”美しさ”には、初めて感じる何かがあった。




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凄まじい殺気を放つ部屋の前に置かれていた、
俺と同じ銃(ワルサーP38)と百合のブーケ。



わざと強い殺気を送って…
怖気付かずに俺が入ってくるか。

”ブロンピュール”を受け止める器量が
俺にあるのか試しているようだった。











ル「……”白百合”、な。」



真っ白な百合で作られたブーケに、
あの日の記憶が蘇る。

予告状を差し出しながら、俺が彼女に言ったこと。













迷わず手に取ったブーケを抱えて。

扉を開くと_____________________________











・












真っ白なウエディングドレスを纏い、
真紅の唇を緩く結んで。


近寄り難いほど神々しかった純白の髪は、
あの日と同じ綺麗な黒髪に戻り…

月光を浴びて静かに、
見る方の身体が強ばるほど美しく彼女は佇んでいた。














_________________________ふいに、
15年前 盗み出した小さな少女が頭に浮かぶ。








少女は幼いながらに自由も感情も色も奪われ、
冷たい地下に囚われていた。

でも、その彼女は今。











脳と美貌で世界中を虜にし、
見せつけるように高貴な純白を纏って。

自身を縛った世界になど
制御させない脳力と魅力で生きている。













世界中の”美しいもの”はもう 全て知っていると思ってたが

彼女の”美しさ”には、初めて感じる何かがあった。














・














ル「bonsoir、白百合さん。

また一段と綺麗になってて驚いた。
久しぶりだな、Aちゃん。」



俺が付けた名前を呼んで、ブーケを差し出す。





静かにそれを受け取った彼女は、
俺を懐かしい瞳で見つめながら口を開いた。













『________________________…久しぶりね。

私を覚えていてもらえて光栄よ。
ずっと……会いたかった。』


ル「…！」









ふいに…頬にそっと手が触れる。

色白でひんやりした手は
俺の体温を確かめるように頬を撫でて。













・















ル「っ……A、ちゃん…？」















『本当に…ずっと…_______________________


会いたかった。ルパンに…ずっと触れたかった』















俺の体温は、彼女の涙に変わりこぼれ落ちた。

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