警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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ｶﾞﾁｬｯ


降「ただい…」


『おかえり。お疲れ、降谷』

ハ「アンッ！」


降「？先に帰ってたんだな。
……料理してたのか？」

『まぁね。
今日は降谷に助けられたからそのお礼だよ。
着替えてきなよ、準備しとくから。』


と、私は初めて
(降谷の)エプロン姿で彼を出迎えた。










降「……ハンバーグ？」

『降谷 何が好きか分かんなかったから…
無難なやつでごめんね』

降「ありがとう。いただきます」


『…どう？』

降「…！美味い」




よかったぁ…
2、3回失敗した甲斐あった。

胸を撫で下ろした私に
降谷が不思議そうに尋ねてきた。




降「何で突然こんな事を？」

『……降谷のおかげで、やるべき事がわかったから』

降「やるべき事？」

『うん』



電話で、降谷が言ってくれた言葉を
ひとつひとつ思い出す。
その時感じた気持ちも同じように。




『降谷が私を、"仲間"って言ってくれて
本当に嬉しかったんだ。

…こんな私でも、そんなふうに
思ってくれる人がいたんだって思って。』


降「…当たり前だろ。」






『＿＿＿＿ふふ、ありがとう』


降「！…っ」



ほんと、即答しないでよ涙液製造機。
笑いたいのに
涙も一緒に出てきちゃうじゃん。





『…すごく迷ってた事があったんだけど、
降谷のおかげで決心がついて。

だからお礼がしたかったの。
それだけ。」



…きっと
聞きたいことがたくさんあるはずなのに

降谷は何も聞かず
「…そうか」とだけ言って
ハンバーグを全部食べてくれた。








降「…今からどこか行くのか？」


後片付けも済んだあと
エプロンを脱いでジャケットを羽織った私に
降谷がそう声を掛けた。




『うん、公安行って仕事片付けてくる。
詰まってる仕事 片付けないと。』

玄関に出て靴を履くと
追いかけてきたハロくんが
悲しそうに鳴いて私に飛び付いた。




『よしよし、泣かないでハロくん』

降「……ちゃんと帰ってくるんだろうな」

『……』



抱きしめたハロくんを降ろして
降谷と向き合う。








『＿＿＿＿当たり前。』






ｷﾞｭｯ…


降「……？！///」






『帰ってくるよ。じゃ行ってくるね、降谷』



降谷の暖かい胸から離れ
ドアの外に出る。





・








・








ありがとう、降谷。


”仲間を運命になんて渡したくない、
絶対に守ってみせる。”


この気持ちに気付かせてくれて。

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