白猫少女。【転生したらスライムだった件】

28(長文注意) ページ42

食後、私とリムルは別室に移動した。

「それじゃ、話すね。･･････覚悟は良い？」

ミィの問いかけに頷く事で肯定の意を示す。

「うん、じゃあ話すね。俺さ、前世で虐 待受けてたんだ、実の両親から。毎日殴られ蹴られの暴力、暴言。物心ついたときにはもうそれが当たり前だった。だからさ、他の同年代の奴らが凄い楽しそうに自分の親の事話すのを見聞きして『何こいつら。頭可笑しいんじゃないの？』とか幼いながらに生意気な事考えてた。親が作る料理で好きなものは？なんて質問もカップラーメンかちょっとしたお菓子程度しか答えようが無くて。先生が『他に無いの？』とか言っても『おとーさんもおかーさんも忙しいから仕方ないの』って答えてた。必ずそう言えって躾られてた。そう言うと大体どんな大人も『そう･･･』とかだけ言ってほったらかし。最近は暴力は無くなって暴言だけになったけどね。痛かった、辛かった、苦しかった。助けてほしかったけどそんな風にスルーされるのも面倒くさいからだって。『助けて』なんて関係ない奴らからしたらただ迷惑でしょ？結局大人なんて、みんなそうだ。いじ めだって虐 待だってダメだって言うのに全く対処しない。出来ないんじゃなくてしようともしない。･･････あぁそうだ、言い忘れてたけど俺いじ めも受けてたんだ。でもある程度出席しないと駄目だからって何回か無理矢理学校に行かせられた。義務教育なんてくたばっちまえよ。で、ある日いきなり帰り道で薬かがされて意識不明、あっという間にデスゲームの舞台さ、意味分かんないでしょ、笑っちゃうでしょ？うん、私も意味わからない。１人１人、ゲームが終わる事に居なくなっていく。･･････まぁ結局あいつ以外はあの人のおかげで･･････ね。うん。まぁそれは置いといて、簡潔にまとめると俺は前世で虐 待＆い じめを受けていた。それで大人なんて我が儘で自分勝手で酷い奴らだって知ったんだ。当然そのミニチュアになるようにって良い子に躾られた子供もろくなやつなんていやしない」

ミィは冷たくて、暗い目をしていた。

「結局さ、人間なんてそんなもんなんだよ」



あぁ、この子は、ミィは、ただの我が儘な子じゃなくて。

酷い境遇で育った子なんだ。私みたいな１人の人間の物差しで勝手に計っちゃいけない。

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