階級・甲の癸さん拾陸

700話　桜花side ページ6

桜花「…来ないなぁ。」



累「そんな早くは来ないだろうね…。」



Aを待っている私達は、Aの歩いて行った道をぼーっと眺めていた。



桜花「…今すぐ行きたい。」



猗窩座「待て。」



桜花「行かないよ！？行かないし！？心配なだけだし！？」



童磨「Aの妹は愉快な子だなぁ。」



にこにこ、と笑いながらそう言う。



…こいつ何、Aの事呼び捨てしてるのは良いよ、たださ…



桜花「Aのこと知ったような口利くのやめて欲しいな？？」



童磨「妹ちゃん怖いんだけどどうしよう。」



猗窩座「黙れ、俺に聞くな。」



桜花「くっそ扱い雑じゃんどんまいww」



童磨「何だろうこの感じ、俺はこの扱いが定着中？」



首を傾げながら「何でかなぁ」とか言ってるから無視して周りを見る。



…みんながみんな、Aを信じるように雑談をしているけど…心配している味がする。



…結局心配だけど、心配じゃないふりでもしているのかもしれないなぁ。



そうじゃないと周りを不安にさせてしまうから。



桜花「…もうすぐかなぁ。」



猗窩座「気が早すぎる。」



桜花「知ってます！！」



分かってても心配だよ、私の大切な姉なんだから。



…本当に、心配だよ。



桜花「…！！」



その時、禍々しい気配がして、その場所に目を向ける。



其処には…



鬼舞辻「…此処まで来ていたか、鬼殺隊。」



…出会った時と変わらない、冷たい目をした…鬼舞辻無惨が、居た。

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