716話 鬼舞辻side ページ22
春姫「颯太くん!来てたんですか!?」
今起きてきたのか、元気に奴に声を掛ける春姫。
颯太「来てました。遊ぼう。」
にこ、と笑う颯太は…言われてみれば確かに、どことなく春姫に似ているような気がする。
春姫「はい!」
二人が子どものように庭で遊び始めたのを眺め、考える。
…そう言えば、颯太は孤児であるのを引き取られ、隣の家の者になったと聞いた。
人間達との関わりを持つと、そういうことが知れるから取り入るのだ。
…つまり、春姫を捨てた後に颯太だけ残し、親は死んだのか。
そもそも…一族の運命とは何の話だ。
鬼舞辻「…皮肉なものだな。」
思わずそんな言葉を吐いてしまう。
…想っている相手が実の妹など、叶うことなどないではないか。
それなのに…よくもまあ、今も傍に居られるな。
…違うか…想ったからこそ、今も傍に居る…と言った所か。
鬼舞辻「…人間の感情など、私には分からないな。」
人間としての感情など、とっくの昔に捨てている。
私には到底分かるはずのないことだ。
…だが、そうやって…大切な誰かのために何かをしようとする姿を見るのは、案外嫌いではない。
…なんて思うのも、きっと…春姫が関係するからだろう。
私は十年前からずっと…変わらず春姫にだけは甘くなってしまう。
鬼舞辻「…考えものだな。」
人間に対して情を持つのも…余り良くないことくらい知っているというのに。
547人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこです - 終わり方がカッコよすぎる…惚れ… (2019年10月22日 21時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ(プロフ) - なるほど、主人公は春姫さんの代わりに鬼舞辻さんを救おうとしているのか……。そして鬼舞辻は主人公と春姫さんを重ねてたから悲しい顔をしていたのかな…?主人公よ早く鬼舞辻さん救ってあげて…… (2019年10月22日 20時) (レス) id: b4cdd55349 (このIDを非表示/違反報告)
蓮! - 鳥肌がヤバイ… (2019年10月22日 18時) (レス) id: e972c788b5 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - 無惨さんの過去がめちゃくちゃ気になる。 (2019年10月22日 12時) (レス) id: c144890f71 (このIDを非表示/違反報告)
るた - 柱が皆さん生きてて良かったです・・・!十二鬼月の皆も最後まで生きてて欲しいです、童磨さんが格好良く見える・・・笑 (2019年10月22日 3時) (レス) id: 4882409e98 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ