階級・甲の癸さん拾伍

681話 ページ37

雪希「あれには太陽の成分も入っているから鬼もみんな全滅！！

私を愛さないお前ら全員…此処で死ぬんだよ！！」



『お前は本当に…救いようのないクズだなっ…！！』



本当は…お前のことも殺さないでいようと思ったのに。



雪希「最後のお別れある？良いよ、話しても。」



童磨「…お別れなんてする気無いよ。」



そう言った童磨さんは、埜田に向かって技を放つ。



童磨「ねぇ君達、俺が彼奴の気を引くから…その内に逃げて。」



胡蝶「…何を言っているんですか、そんなことをしたらあなたが」



童磨「鬼なんてどうせいつかは狩られる身だろう？

…今すぐここから逃げて…Aを連れて、早く。」



『…何言ってるんですか、僕は逃げたりしませんよ。』



童磨「それじゃあ俺が身体を張る意味なくなるだろう？」



そう言うと、僕の頭を優しく撫でる。



童磨「…蛇くんなら、これを受けてくれるかな。」



伊黒「…お前、」



童磨「好きな子には長生きして欲しいでしょ。」



…やめて、



『そんなの嬉しいわけないでしょ！？

みんな救ってみんなで帰る…そう決めてるんだからっ……貴方にも死なれたら困る！！』



童磨「知ってる知ってる、Aはそう言う子だね。」



『だから、』



童磨「でも、これがそうはいかない状況だってことくらいは分かるよね。」



…そう言った童磨さんは、いつもとは違って笑顔を浮かべていなくて。



…そんな真剣な顔、見たことないよ。

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