675話 雪希side ページ31
癸さんと言うその人は、あのAさんと同姓同名のその人は、何故か鬼を庇い…鬼の味方をしていた。
それどころかいつも傍に居て…ともに戦えるなんてことも言っていた。
意味が分からないと罵倒したのに…癸さんの周りの人は、心から癸さんを信じていて…味方をする。
…まるで、Aさんのようだ。
それが不快で仕方なくて…よく追い掛けて…そして、知った。
…Aさん、だったんだ。
怒りと嫉妬に狂いそうになった。
何でこの人なんだ、どうしていつもこの人なんだ、そして…何故桜花ちゃんまで居るんだ。
まるで此処が…Aさんのための世界かというように。
この人が居ると、私は愛されない…そう思ったから行動に出たら鬼だとバレ…みんなから嫌われ…鬼さえも、Aさんの味方で私を嫌う。
ああ不快…邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ…
…やっと、殺せる。
鬼達も、力を持つ私には逆らえない。
きっと殺そうと思えば殺せるけど、鬼舞辻が私を殺そうとしない。
…Aさんを手に入れるためと言っていたけど…私は、それを邪魔してやる。
私が愛されるべき世界に…Aさんは必要ない。
…そう思っていて…だから今、戦っているのに。
『今度こそ、大切な存在を守りたいと思うのは…いけない?』
どうしてあなたはそんなに真っ直ぐな目をしている?
私と同じ…私を殺そうとしていて…誰かを殺そうとしていて。
それなのに何故…私のように淀んでいない?
…ああ、そうか、私は…
『…だから、あなたの前に立っているんでしょ。』
…そんなあなただから、憧れていたんだ。
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みんみん - 泣きそうになりました。とても面白いです! (2019年10月21日 18時) (レス) id: b8b42f9334 (このIDを非表示/違反報告)
見列鬼 - やばい泣いた…(/ _ ; )感動しました。 主人公と桜花ちゃんと雪希さん、来世は仲良くなれるといいですね… 私もこんな作品作ってみたい (2019年10月21日 15時) (レス) id: ea39a5038c (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - やばい!!気になりすぎる! 語彙力が… (2019年10月21日 9時) (レス) id: 85f066d48f (このIDを非表示/違反報告)
綾織 - 血気術!?まさか、鬼になった、とか…?いや、最近鬼舞辻さんにあってないのにそんな事…続きがきになる!! (2019年10月21日 6時) (レス) id: 68bb132a93 (このIDを非表示/違反報告)
kusune(プロフ) - 血気術…!?とても楽しみにしています!頑張ってください! (2019年10月21日 6時) (レス) id: 8029859771 (このIDを非表示/違反報告)
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