呼吸使いの魔法学園生活４

153話　オーロside ページ9

ジャック「…お、エペル」

善逸「…！？！？は！？何！？可愛い女の子が居るんだけど！？男子校とか嘘じゃん！？」

エペル「…僕は、男…だよ」

善逸「？？？何それ見た目詐欺過ぎじゃない？？有り得なくない？？なさすぎじゃない？？」

ジャック「お前失礼な奴だな」

善逸「それさっき学園長先生にも何回か言われた」



エペルと呼ばれた可愛い顔をした男(悲しい)は、俺が女と言えば少し機嫌の悪そうな顔をした。

女って言われんの嫌だったかな、失敗だった。

そう思いながらエペルと言う子の顔を見る。



善逸「ごめん、余りに綺麗な顔してたから…」

エペル「大丈夫…言われ慣れてるから…それより君は誰、かな」

善逸「転入生？になるかは分からないけど…オーロ・フルミネ」

エペル「そう。僕はエペル・フェルミエ。…よろしく、オーロ…クン」



…オドオドしたような、小さめの声を聞いていると少し思う。

これ、素じゃないよな…隠してるような声な気がする。

…そう言うのにも無駄に敏感になってるんだよ、俺。



ジャック「このあとの授業は一緒に受けてみるかって話してるんだ」

エペル「このあとの授業…は、飛行術だけど…」

ジャック「あー…魔法使えないのにいきなりそれは…」

エペル「…でも、多分大丈夫…かな」

善逸「大丈夫？」

エペル「…一学年全体と、二学年全体の合同だから…二年生とかに余り得意じゃない人、居るし…」

ジャック「確かにな、余り得意じゃない人達居たな」

善逸「え、そんなに？魔法学校なのに？」

ジャック「…中々凄いぜ、まあ仕方ないのかもしれないが…」

善逸「仕方ない」



魔法使いって言ったらやっぱり空を飛ぶイメージがある。

確実に何処ぞの宅急便とかしてる魔女のことを思い浮かべてるせいなんだろうけど。

…魔法少女憧れだったのになぁ…目の前で見てみたかったなぁ…。



エペル「二人で組んだりとかするみたいだし…オーロクンは上手な人と組むか、逆に飛べない人と組めば良いと思う」

善逸「飛べない人と組めば飛ばなくて済むから？」

エペル「…うん。よく分からないけど…魔法使えないん、でしょ？理由がありそうだけど…」

善逸「…まあちょっと…ありがとな」

エペル「良いよ、大丈夫」



もしかしてこのエペルって子もクラスメイト？

見た目も可愛いし伊之助と違って大人しいみたいだし、これならクラスも悪くはなさそう。



ジャック「取り敢えず、向かうか」

エペル「うん、そうだね」

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