87話 ヴェレーノside ページ41
『しーのーぶ！』
しのぶ「…え、？」
ネーロ「お前大声でその呼び方して良いわけ？」
『あっやっちゃった』
ネーロ「マジで馬鹿じゃん取り返しようのない馬鹿じゃん生まれ直して来い」
『其処まで言うか！？』
突然掛けられた声に素っ頓狂な声を上げながら目を向けると、そんな会話をする二人。
…ああ、何だか…とても、懐かしい。
しのぶ「…どうかしましたか？」
『いやぁ、ぼーっとしてたけど、大丈夫？』
…昔のことを思い出していたから、でしょうか。
良くなかった、と思い自分に呆れながらAへと笑いかけると、Aは少し黙り込んでから…私の頬を引っ張った。
しのぶ「！？い、いひゃいれすよ！？」
『あははっ、可愛いなぁヴェレーノ！』
しのぶ「ふぁ、ふぁひを」
『ヴェレーノは可愛いんだよ、だから辛そうな顔をしないで欲しいなぁ』
…昔からずっと、私が一人で考え込んでいると、いつの間にか隣に来ては安心させようとしてくれるのがAだった。
私よりずっと重いものを抱えているはずのAが、私の隣に座っては笑顔で私を笑わせようと…支えようとしてくれる。
そんな姿に、どれだけ救われたことか…。
私は、そんなAのことが大好きで…
『何かあったらいつでも僕を頼ってよ、僕達親友でしょ？』
その笑顔を、奪ってしまったのは私だったのに。
どうしてまた…その笑顔を、私に向けてくれるの…？
しのぶ「…ええ、そうですね」
ネーロ「………あ、キノコ達来たよ」
『いや複数形の使い方ぁ…』
運ばれて来たものを見ながら、くすりと笑ったAは私の方を見る。
優しく、私をいつも元気付けてくれる…そんな笑顔で。
『ヴェレーノ！来たよ、食べよ？』
…ああ…なんて素敵な人でしょう。
しのぶ「お腹空きました？」
『少しね！』
ネーロ「太れよ」
『どう言うことかな？？』
どうしてあなたはそんなに私に優しいんですか？
私はあなたの心を蝕む…食い漁る虫のような存在だと言うのに。
『少しずつシェアして食べよ？』
しのぶ「良いですね」
どうしてあなたは私に微笑みかけてくれるんですか？
あなたを苦しめてしまったのは私だと言うのに。
『ふふ、ねーしのぶ』
しのぶ「何ですか？」
『…だーいすき』
…ねぇ、A…どうして、そんなに私を好きだと言ってくれるんですか？
しのぶ「…私も、大好き」
私はあなたを蝕む…毒(ヴェレーノ)のような、存在だと言うのに。
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ゆるる(プロフ) - こんばんは、お答えしていただきありがとうございます！単行本派故にご迷惑おかけしてすみません…。把握致しました。本誌枠を読み終わり次第再びこの素敵な作品に是非立ち寄らせて頂きたいので残しておいて頂けますと幸いです！これからも応援しております！ (2020年6月17日 23時) (
レス) id: 8e2c0af2a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 「…なぁに言ってるのぉ？俺ジェイドじゃなくてフロイドだよぉ〜」()「何故分かったのです？目の色を変えて髪も逆にしてアズールも見分けられなかったのに」ってなりそう←。ガチフロイドやったら絞められてるはず… (2020年6月17日 22時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
クローバー(プロフ) - 虹希さん» まさか作者様のお気に入りだったとは…！好みが似てるんですね！応援してます！！ (2020年6月17日 20時) (レス) id: 7ea079127e (このIDを非表示/違反報告)
虹希(プロフ) - クローバーさん» コメントありがとうございます！わああありがとうございます！ネーロ個人的にお気に入りなのでそう言っていただけると嬉しいです！！ありがとうございます〜頑張ります！！ (2020年6月17日 20時) (レス) id: d8253c3587 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー(プロフ) - ネーロに惚れました。なんですか！？なんであんなにカッコイイんですか！？私の好みどストライクですよ！！これからも更新頑張ってくださいね！！ (2020年6月17日 18時) (レス) id: 7ea079127e (このIDを非表示/違反報告)
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