雨柱の癸さん弐

84話 ページ45

『ほんとそろそろ離れないところころしますよ。』



童磨「ころころって何だろうとは思ったけど大体理解出来てしまったから困ったな。」



そう言いながら首元に顔を埋めてくる。



『擽ったいんですけど(怒)』



童磨「そんなに怒らないでおくれよ、最近Aが他の人のことばかり構って俺を放置するから寂しくて。」



そんなに可愛いこと言われたって！！



離れなくていいとか言わないんだからな！！



『…じゃあこういうのはどうですか、お話するから離して…。』



正直僕にこう抱き着いてくるのは、累、おうちゃん、蜜璃ちゃん、童磨さんくらいのものというか。



…だからなんて言うのかな、免疫ないんだごめんね！？



童磨「うん、じゃああと三十秒。」



『…数えますからね。』



童磨「んー。」



そう言うと、すり…と擦り寄ってくる童磨さん。



可愛いけど擽ったいし恥ずかしいから勘弁してくれ…！！



『あと十秒ですよ！』



カウントダウンをしながら待つ。



十、九、八、七、



童磨「…A。」



六、



『何ですか？』



五、



童磨「あのね。」



四、



『何ですかもったいぶってたら終わりますよ。』



三、



童磨「ふふ、うん。あのね、A。」



二…と数えたその時、耳元に口を寄せてくる。



一、



童磨「好きだよA、本当に大好き。」



それだけ言うと、離れる童磨さん。



僕はその場に座って体育座りをする。



『…ほんとやだ。』



童磨「照れちゃって…可愛いね？」



『きらい。』



…クソ、イケメンめ、やることもイケメンだ、ほんと馬鹿。

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