階級・甲の癸さん拾弐

543話 ページ36

『……………』



…どうもみなさんおはようございます、癸です。



目を覚ますと隣に蛇さんが寝ていました。



まあ正直に言ってしまえば其処は特に問題じゃないんですね。



蛇さんはまだ寝ているので、すぐに服を着替えて右目に包帯をしました。



『…死のう。』



そう言いながら刀を持つ。



…子どもになった時、大人の時の記憶はなかった。



なのに大人になってから子どもだった時の記憶があるこれはかなりの拷問。



強面さんに甘え過ぎじゃなかったかな、お兄ちゃんって何？？



僕蛇さんに好きって言ったよね、大好きって言ったよね？？



蛇さんは子ども相手とは言え嫁ぎ先になるとか言うな？？



『切腹…。』



伊黒「おい待て何をしている！？」



『ああ起きたんですね蛇さん、ちょっと今から切腹しようと思いまして。』



伊黒「何を考えている馬鹿者、今すぐ刀から手を離さないか！！」



『放っておいてください！！無理！！死ぬ！！やだあああ！！』



伊黒「落ち着け！！良いから落ち着け！！」



『僕も悪いけど嫁ぎ先になるとか何言ってるんですか貴方も！？』



伊黒「…！！！……………腹を切る。」



『待て待て待て待て人に言っておいて何をしようとしてるんですか、ってそれ僕の刀ですからね返せ！？』



僕の持っていた方ではない刀を持ってそういうものだから、腕を掴みながら止める。



『あっ、』



伊黒「おい馬鹿！！」



足をぐきってやって倒れそうになる。

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