階級・甲の癸さん拾壱

461話 ページ3

宇髄「やめろ！！それ以上は…お前を庇いきれねぇ！！」



『庇って欲しいなんて言っていない！！』



…こんなこと言ってはいけない、って、知ってはいるけど。



不死川「それ以上やるようなら、俺達はお前を隊律違反した者として捕まえて…処罰しねェとならねェんだよォ！！」



優しいあなた達だから、それを悩んでくれるってことも、知ってるよ。



『簡単なことですよ…今、あなた達は、何を、どう見て、何を信じるか…』



そう言って、静かに見据える。



『…僕は僕の信じた道を行く…決してそれを逸らしたりしない。

あなた達もあなた達の信じる道を行ってください…絶対に、それを逸らさないで。』



…そんなに悲しそうな顔をしないで？



いずれはこうなる予定だったの。



『僕は妹を殺したこいつが憎い、許せない…妹を殺し、僕達家族の関係を壊した…。

妹を殺すだけでは飽き足らず、兄を壊したこいつを…死んでも許せない…！！』



…死んでも、許せなかった。



だから今…僕はこうしている。



僕がこの世界にトリップしてきたのは…前の世界で死んだから。



それでもやっぱり…変わること無く、許せなかった。



目の前に現れたあの瞬間から…殺したくて、仕方なかった。



『…あなた達は大切な何かを失い、鬼を恨む。

それと同じように…僕は僕の大切な存在を失わせた…こいつを恨んでいるから…！！』



…あなた達のすることなら、恨まないから。



だから…ほら、早く来てよ。

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