階級・甲の癸さん弐

56話 ページ10

『…あの？？君…累くん、だっけ？』



累「うん、そうだよ。」



『…僕の格好見て分かりません？？僕、鬼殺隊ですよ？？』



累「知ってる。あの方に頼めば鬼にしてもらえるよ。」



何より期待してなかった展開だなそれは！？



いやハッキリ言って累くんの家族っていうのはとても嬉しいの。



だけどね、鬼になるのは嫌かなって言うか、お師匠様に殺されるじゃん嫌だな！？



『嫌だなぁ鬼になるのは…！？』



累「…じゃあ、人間のままでも良いからなってよ。」



其処まで固執するほどになって欲しいの！？



「な、何を言っているの…？累…。

人間を家族にするなんて…ほら、累には既に私達っていう家族が居るでしょ…？」



そう言って累くんのところに寄っていくお姉さんらしき人。



累「黙れ。」



そう言った累くんは、お姉さんを切り付けた。



『……………累くん。』



累「な、」



パアンッ



…僕は、累くんの頬を叩いた。



累「…何するの？」



『…累くんにとって、家族が…家族の絆が何かなんて、僕は知りません。

きっと君には君で何か思うことがあるんでしょう…。

…でも、だからと言って………っ…大切な姉を、傷付けるのは違うでしょう…！！』



累くんは、家族に役割があると思っているんだよね。



上の兄弟は下の兄弟を守らないといけない。



それならば…下の兄弟は、上の兄弟を…大切にして…愛さなければならない。



『家族は役割じゃない…愛があるか、ないか、だよ。』

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