17話◇ 沖田side ページ19
「こういう場面に、出くわしたことが…何回か、あるからですかね…?」
…思ってもいなかったその一言に、全員が息を呑んだのを感じた。
…こんなに、何もなさそうな…至って平凡…普通そうな子が…死の場面に…?
この中で唯一、それに驚いていない様子の天馬くんは…そのまま質問を続けた。
『貴女は我々と同じような存在、ということでしょうか。』
「あ、いえ、そんな大層なものじゃなくて…!強いて言うなら…」
その次に飛び出す言葉は、僕達を余計に混乱させる言葉だった。
「世界を救うために戦ったことがある…ですかね?」
…この子は一体何を言っている?
天馬くんを抜いた全員が、そう思ったはず。
「…っていっても、信じられはしないと思いますけど…。」
そう控えめに言い、下を向く彼女は…嘘を言っているようには見えなくて。
とはいえ世界…?大規模過ぎる。
流石にそんな大規模な有り得ない話を信じる人なんて…
近藤「そうだったのか!凄いじゃないか天野くん!」
ここにいたよー←
いや近藤さん、流石にこれは近藤さんらしい、で済ませられないんですけど。
ていうか言った本人であるその子まで“この人大丈夫か”って聞きたいような顔してるんだけどどうするの。
天馬くんは何“やっぱりか”って言いたげに頭抱えてるのさ。
…いや、誰でも良いから近藤さんに何かを言ってよ、見てるこっちが言葉失ってるからさ。
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