どーも、未定の女です3【銀魂】

▽過去編 春雨第7師団 ページ21

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【神威side】


俺は、

母さんの手が、あの優しい手が大好きだった

父さんの手が、大きくて逞しい手が大好きだった

神楽の手が、小さくてかわいい手が大好きだった

俺のことを、優しく温かく、全部包んでくれるあの人達のことが、


大好きだった


でも、

いつからか、
その手が心に響かなくなった。
その手に不安を覚えるようになった。


だから俺は失う前に、自分から手放す選択をしたんだ。

例え、家族を捨ててでも



家族を捨てて俺が選んだ道は、春雨第七師団という宇宙海賊
ここにいたら強くなれるだろうか。背中においつくだろうか。あの人みたいに、なれるだろうか


そんな淡い期待を抱いて乗り込んだこの船は、意外とアットホームなところだった。ここにいる全員、戦いを好んでいるような血なまぐさい連中なのに。あまり殺伐とした雰囲気を感じない


その、この連中に似合わない雰囲気を出してる中心人物は多分こいつ


『ん、どしたの』


なぜかこの船にいる一人の女。見たところ戦力にもならなさそうなのに、みんなこいつを好いている。決して扱いは良くないけど


『ちょっと聞いてんのー？』


「いっひゃい」


何も言わず顔を見てる俺にしびれを切らしたのか、頬をつまんできた。


“「こーら、ダメでしょ神威」”

“「イデデッ、ごめんって母さん」”


まただ。また思い出してしまった

全部、捨ててしまいたいのに



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