犬猿の仲【Fischer's】

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荷物を積んだキャリーバッグを引きながら









空港内を見て回った。









旅行って気分が上がるよなあ、と一人楽しい気分に浸った。









諒、来るかな









来なくても最悪一人で楽しめば良いと思った。









相手は諒だから、おしゃれもせず、ただ自分が着たい服を着た。









しばらく待ったけれど、結局あいつは来なくて









一人、窓側の席に座った。









暇だな、と離陸まで携帯をいじっていると









「お姉さん一人ですか」









と聞き覚えのある声が。









振り向くとそこには諒とンダホくんとモトキくんとマサイくんがいた。









「チケット無駄なく使うことにしたんだ」









シ「てめえ、急に誘われて集まった身にもなれよ」








ン「まあまあ、ここで騒いでも注目されるからとりあえず座ろう？」









モ「そうだね」









久しぶりのみんなだった。









動画では見ていたけれど、大きくなったなあと改めて思った。









私の隣には諒が座った。









「ごめんね、急に誘って。








でも諒なら来てくれるって信じてたよ」









シ「来なかったらどうしてたんだよ」









「一人楽しく沖縄旅行〜」









シ「うぜえ…」









「ふふ、ごめんね。









…ちょっと疲れちゃったからおやすみ」









諒の肩に頭を乗せて寝たけれど









それに関して諒は何も言わなかった。

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