俺が殺した。【Fischer's】

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モ「…ごめんね、苦しい思いさせて」









本当は気付いていたのに。









俺もAに対して









Aがシルクに対して思っていたように思っていたなんて、わかっていたのに。









正直、Aとシルクはお似合いで









…でもそんなことよりもずっと









俺には見せない顔をして笑うAの笑顔が









悔しくて、悔しくてたまらなかった。









Aと同じ性格で同じ見た目の人がいたらいいのにって何度も思った。









俺が嫌いになってあげられたら









Aを自由にしてあげられるのにって何度も、何度も思った。









恋をする相手がAじゃなくてもいいなら









楽なのにって何度も悔やんだ。









Aを殺していたのは









俺を殺していたのは









シルクを殺していたのは









誰でもなく









俺らの恋心だったんだ。









恋さえしなければ









そんなことを考えながら









子どものように泣くAを抱きしめた。









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作者より

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