俺が殺した。【Fischer's】

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俺は心のどこかで






Aと付き合えるって思っていた。






久しぶりに会った時






不謹慎だけどやっぱり好きだと思った。






7年前の俺は毎日のように






なんでモトキと付き合うんだって






本気で悩んで






モトキにあって俺にないものを探し続けた。






俺の方が運動だって、勉強だって出来るのにって






悔しい思いをしたこともあった。






けど、モトキの腕の中で泣くAを見て






7年越しにようやくあいつがモトキを選んだ理由を理解した。






モトキは俺が思ってた以上にすげえ奴だった。






やり直そう、なんて俺は言えない。






遠回しにしかあいつに戻って来いって言ってやれなかった。






でもモトキは






ストレートにAに戻って来いって伝えられる。






俺には罪の意識が邪魔をして出来ないことだった。






シ「ほら、泣くなよ。決起集会なんだし笑おうぜ」






俺らしく






俺らしく振舞ったら






いつかお前は振り向いてくれんのかな。






「…無理だよ、ばか…」






シ「泣きすぎだぞ」






「…うるさい、おちび」






そう少しだけ笑うA。






シ「チビじゃねえよ」






「ちっちゃいよ、シルクは」






シ「てめえ、許さねえ」






クスッと笑う姿を見て






もっと笑わせたいと切に願うのだった。

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