ラムネ【Fischer's】

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「準備できたよ」





そう言う私の全身をじっと見つめ





「可愛いな」





と目を逸らして笑いながら言う彼の言葉に照れてしまった。






「あ…りがとう」






「照れてんのか？」






私が照れると形勢が逆転するのはいつものこと。






「照れてないよ、ほら行こ」






手を握ると






「わっ」






抱きしめられ優しくキスをされた。







「ねえー、なにー？」







「なにが」







「…なんでもない」






「ちゅー多いってか」






「別にー」






「じゃあもうしねえ」






「え、それとこれとは違う」






慌てて言うと






「へー、お前意外と大胆な事言うんだな」






とからかうように笑った。







あーもう！







「ほら、行くぞ」







私の手を引いて一歩前を歩く君について歩く。







なんかカップルっぽいかも







なんて思うとにやけてしまって







「なに笑ってんの」







「別にー」







「変なやつだな」







「諒ほど変じゃないけどね」







自然と足取りは軽くなって、スキップをしたくなるのだった。

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