2話 ページ3
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「Aくん、校内何があるかわかんないでしょ?休憩の時間俺が案内するよ」
『本当?ありがとう』
校内まで案内してくれるなーくん。どこまで良い人なんだろう彼は...
「全然!じゃあホームルーム始まっちゃう前に教室行こっか」
『うん!』
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きっとなーくんが居なかったら迷子になっただろう広い校舎を歩き続け、やっと教室に着いた。
「Aクラスはこっちだね、あ!考え無しに連れてきちゃったけど職員室寄らなくて大丈夫だった...?」
『あ、うん、ホームルーム終わったら先生と職員室行くみたいだから大丈』
「なーくん!アカンやんもうホームルーム始まってもうてるで!」
私の言葉を遮って前に現れたのは橙色の髪をしたすこし背の高い生徒らしき人。
コテコテの関西弁に驚いてしまった、アイドル科ってほんとに色んな所から人が来てるんだなぁ...
てあれ?もしかして私初日遅刻...
「え!?本当ジェルくん!?さっき時計見た時まだ20分だったけど...」
『僕の時計もまだ25分だ...時計がおかしいのかな』
2人でわたわたしていると目の前の橙色の彼は急に笑いだした。
「アッハッハ!!嘘やって!そこの子が言ってる通りまだ25分....あれ?なーくんその子誰?」
「...ジェルくん」
「ごめんなさい」
なーくんの慌てる姿を見て笑っていた彼が私の存在にやっと気づいたらしい。
ジェルくん、と呼ばれた彼はなーくんの顔を見て驚いた顔をして小さく謝った。
なーくんは笑みを浮かべそんな彼をじっと見つめていた。...目は笑っていないけど。
「分かればよし!」
「なぁなーくんその子誰なん?普通科の女子連れてきちゃったん?」
『ち、ちちちちがうよ』
女子、という言葉に反応してなーくんより先に私が答えてしまった。
もしかしてバレた...?いやさっきみたいにただの冗談かもしれないし...
「ジェルくん!気にしてるかもしれないんだから、そういう事言っちゃダメ!」
どうやら都合よく解釈してくれていたらしい。
そういう風に受け取ってくれたんだ...都合はすごくいいんだけど折角気遣ってくれているのに騙してるみたいで申し訳のなさが...
「ほんま?ごめんなぁ...」
なーくんの言葉を聞いて謝ってくれた彼。冗談を言う割にすごく素直みたいだ。
だ、騙してるみたいで罪悪感が....
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そう(プロフ) - あ、あと一票で100票はいる... (2021年12月23日 16時) (レス) id: 3a35e53173 (このIDを非表示/違反報告)
まめ。 - お、面白いです…!男装ってめっちゃ刺さるんですよ!面白いです!応援してます!これからどうなるんでしょうか…!?更新楽しみに待ってます! (2021年5月28日 19時) (レス) id: c2bd66bf63 (このIDを非表示/違反報告)
Violet - 読ませていただいています、どうもVioletです。突然ですがこの作品最高過ぎませんかwww男装女子ってところがすっごくいいです!すとぷりメンバーの嫉妬とか可愛いですwww…私素晴らしい作品発掘したなwww!これからも更新無理せず頑張ってください! (2021年4月6日 17時) (レス) id: 873704ca1a (このIDを非表示/違反報告)
アヤミ。(プロフ) - コメント失礼します!夢主ちゃん危なかったねーこっちまで焦ったよー?作者さん!更新応援してまーす!失礼しました! (2021年4月4日 14時) (レス) id: da7d26c245 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - ヨゾラ。@空色さん» ヨゾラ。さんありがとうございます...!ころちゃんが気づいた時の反応が気になりますね笑 是非これからの展開にご期待ください...! (2021年4月4日 11時) (レス) id: b8182772ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこ | 作成日時:2021年3月15日 11時