一般人と話し相手 ページ5
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Q,この蔵に閉じ込められて何分が経ったでしょうか
A,知りません
メンタル強化ガラスと言われた私でも、この状況は少し気が滅入る
『帰りたいなぁ!?!?スタッフさんネタばらしまだですかぁ?!?ママンのご飯食べたいお腹空いた!!!!』
この無駄に広い空間はよく音が反響する。跳ね返る自分の声に頭が痛んだ
喉にタックルかました黒い物体は私の足元にまた出てきてウゴウゴしていて、何となく愛着が湧いてきた
手みたいな物を私に差しのべてきたからそのちっちゃい手のような、触手のようなものを掴む。べとりとした生ぬるい感覚に一瞬顔をしかめるが、握手とでも言わんばかりに腕を上下に揺らすソレ
「__ーい!聞こえ___!」
『あ”!?誰かいるの!?!?』
とてもか弱くて可愛らしいJKから出たとは思えないおっさん臭い声を出してしまった。まぁこれも緊急事態だからしょうがないだろう
命の危機かもしれない時に、そんなこと気にしてられない
声の聞こえた方を向くが、もちろんそこにあるのは薄暗い空間のみ。薄ぼんやりと揺れる蝋燭は、唯一自身の方向感覚を治してくれるアイテムだ。
足元の蝋燭を1本黒い物体に持って貰って、声のした方向にゆっくりと足を進める
『はいはい?どこにいるんですか!?』
「___!こっち!」
少し歩いた先には少しだけ剥がれた御札の壁。この御札全部燃やせば出れるんじゃねって考えた。そして実行もした。何故か燃えない不思議な紙、特殊な加工がされているのかなぁと呑気なことを考える
絶対一般で売られてる紙じゃないということは確かだ。きっと秘密裏に作られた、危ない紙だ。
この紙テスト用紙だったら焼却炉に入れても永遠と残り続ける訳で。
『こっちね、この辺かな…
ね、聞こえる?』
剥がれた箇所に口を近づけて話しかけてみる。すると返事はなかった
『……まじか。ついに幻聴まで聞こえるようになったのかぁ…』
相当自身の気が滅入っていることに、ショックを覚える
一向に返事が来ないのでその場に座り込んで黒い物体をつんつんとつついたり、少し強めに握ってみたりと遊んでいると、再び声が聞こえた
「なんでそこにいるのか分からないけど、とりあえず自己紹介でもしとく?」
「なんでそんなノリ気で話進めてんのよ、私は呪霊に名前なんて教えないから」
「俺も釘崎に同意だな」
どうやら幻聴ではなかったようです
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どどまる(プロフ) - るあさん» コメントありがとうございます。嬉しくて偽夏油様早めに絡ませました……。これからも楽しく読んでいただけたら幸いです。 (2023年3月21日 8時) (レス) id: c4fbd224fc (このIDを非表示/違反報告)
るあ - 面白すぎて、一気読みしてしまいました…偽夏油に毒舌で絡ませて欲しいです(( (2023年3月20日 0時) (レス) @page34 id: feef9f3ea4 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉桜 - 五条悟との絡み増やして欲しいです…!応援してます! (2022年4月8日 1時) (レス) @page30 id: a7a0d282bf (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - プスメラさん» コメントありがとうございます。オチにつきましては色んな方の希望があると思うので、今のところ決めていません…!完結が近づいてきましたらアンケートを取ろうと思ってます。応援ありがとうございます!!!! (2021年1月28日 0時) (レス) id: afd23be113 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - とどまるさん初めまして、この小説は五条悟オチがいいです。お願いします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月27日 14時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どどまる | 作成日時:2020年12月21日 13時