一般人と保護 ページ21
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あ、死んだ
直感で死を実感した。死ななくても、顔面土砂崩れにはなるし、多分五感の2つは失うだろうな
どこか他人事のように目の前の瓦礫を見る。スローモーションに見える視界の端では、餓鬼がその大きな口を歪な形に歪めていた
五条「全く、ちょっとは助けを呼ぶとかしなよ」
『五条…』
五条「先生をつけようねー」
目の前にあったはずの瓦礫が宙に浮いている。…超能力者…?あ、違う呪術師だ
じくりと痛む肩をジャージの裾で抑える。手に生ぬるい感覚。唇を噛み締めて痛みに耐える。幸いビルの中は照明がないから凄い顔して痛みを耐えてる私の顔は見えないだろう
多分、きっと、餓鬼からは見えてるみたいだけど
「チッ、面白くないな」
五条「呪術師に面白さ求めるなんて変わってるね
さて、任務も一応終わったし、怪我もなさそうだから帰ろっか」
スタスタとその場を後にする五条先生
『五条先生、腰抜けた』
五条「…まじ?」
「…我が運ぶ。五条の坊は先に行け」
五条「いやぁー、生徒を置いていくほど薄情な人間じゃないから。ほら、おいで」
目の前にしゃがんで背中に乗るよう誘導してくる五条先生。残念ながらここで「きゃっ…恥ずかしい…」的な反応は出来ないからな。
肩に手を回し、首をガッチリホールドして体を預ける。僅かな浮遊感と共に目の前の景色が一気に上がる。
『おおぉ…!高い"っ……っう"〜…!!』
五条「はいはい高い高ーい」
高いのを怖がってると思ってるのか、スキップし始める五条先生。やめろ!!血が吹き出て止まらなくなるだろ!!
やめろという意を込めて首に腕を回して後ろに体重をかける
皮膚と服を濡らしてくる血の感覚に、段々と強くなってくる血の匂い。視界がぼやけて頭がクラクラする
あ、柔軟剤の匂いする
首元におでこをつけてゆっくり目を閉じる
少し肌寒いけど五条先生に擦り寄るのは絶対に嫌だ。だったら餓鬼の口の中にいる方がマシだからな
あぁ、お腹すいたな……
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どどまる(プロフ) - るあさん» コメントありがとうございます。嬉しくて偽夏油様早めに絡ませました……。これからも楽しく読んでいただけたら幸いです。 (2023年3月21日 8時) (レス) id: c4fbd224fc (このIDを非表示/違反報告)
るあ - 面白すぎて、一気読みしてしまいました…偽夏油に毒舌で絡ませて欲しいです(( (2023年3月20日 0時) (レス) @page34 id: feef9f3ea4 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉桜 - 五条悟との絡み増やして欲しいです…!応援してます! (2022年4月8日 1時) (レス) @page30 id: a7a0d282bf (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - プスメラさん» コメントありがとうございます。オチにつきましては色んな方の希望があると思うので、今のところ決めていません…!完結が近づいてきましたらアンケートを取ろうと思ってます。応援ありがとうございます!!!! (2021年1月28日 0時) (レス) id: afd23be113 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - とどまるさん初めまして、この小説は五条悟オチがいいです。お願いします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年1月27日 14時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どどまる | 作成日時:2020年12月21日 13時