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恋してた ページ16

「A…





好きだ、





愛してる」






いかんいかん、彼女のことになると素が出てしまう。


こんな台詞、クサすぎて言えんわい。



…温かかったはずの手が冷たくなっていた。
彼女と離れれば離れるほど温度を失っていく。




空も、藍色から漆黒へと姿を変えた。



こんな夜が来ると知らなかった。
何もかも塗り潰すような夜だ。






「A」




夜に塗り潰されて何も見えない。






それでも彼女の名前を呼んでみる。






壊れるくらい好きで、






痛いくらい好きになった彼女を。

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作者名：都空 | 作成日時：2017年4月6日 17時

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