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恋してた ページ14

服の胸の部分を彼女の目から出た涙が濡らしていく。





愛してた、だと。違うだろ、愛してるだろ。


罪悪感が心を蝕んでいく。








別れたいとは思っていなかった。
壊れそうになるくらい好きだった。痛くても好きだった。







本当はまだ、彼女に恋していた。
何度も何度も恋をしていた。





勝手に終わりにしていたのだ。

勝手にそう思い込んで、自分で何もかも消去していた。






「零、お願い…」


「離さないで、このままでいい」







そうせがんだ彼女の震えた声が、風に溶けた。

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作者名：都空 | 作成日時：2017年4月6日 17時

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