prologue ページ1
俺の名前は工藤新一。今は訳あって子供の姿となり、江戸川コナンと名乗っている。
そんな俺は今、幼馴染みの毛利蘭と、その父親である小五郎とショッピングモールへ訪れていた。
新しい服が買いたいと言う、蘭の要望で。
すると運悪く、ショッピングモールで事件が起きた!
立ち寄った服屋の向かいにある、楽器店で何らかの拍子に落ちた楽器を頭に受け、意識不明の重体者が出たんだ。
もちろん、名探偵と称されるおっちゃんはすぐに駆け付け、本当に事故なのかと推理。
俺も、なるべく目立たない程度に現場検証を始めた。―――その時だった。
「おや?いったいなんだろう、この騒ぎは。ちょっと姉さん、来てくれ」
「どうせ、しょうもないやつよ。巻き添え食らう前にバーゲンセール行くわよ」
「――?」
野次馬の騒がしい声の中でも、鼓膜を震わせた二つの声。咄嗟に顔をそちらに向けた。
そこに居たのは、二人の女性だ。一人は知的な男のような口調だったが、どうやら女性だったようだ。
その内の、特徴的な口調をしていた女が俺達のいる現場を背伸びして、遠くから覗いている。
すると「あ」と口を開け、若干驚いたように目を見開く。隣にいた姉らしき女が首を傾げた。
「どうしたの?って、ちょっと!」
しかし姉の疑問に応じず、女は腕を引っ張ってずんずんとこちらへ歩み寄ってくる。
だが部外者が現場に立ち入る事などできない。俺達は例外だが、もちろん彼女らは止められた。
「困ります!部外者は立ち入り禁止です!」
「もう、どうしたって言うのよ。ここから先は入れないわよ?」
そして騒ぎが大きくなる。いったいなんなんだと怪訝そうに見つめていると、おっちゃんが隣に並んだ。
「おい、どうしたんだ?なんの騒ぎ…………っあ!?ちょ、ちょっと待ってくれ!」
何か気づいたように仰天すると、必死に二人を止めている警官に声を掛ける。
それには傍観していた蘭も「どうしたんだろう」と疑問を口にした。
おっちゃんの知り合いか、と結論付けた俺は早速おっちゃんの背後へ忍び寄る。
ひょこっと長い脚から半身を覗かせ、二人を見上げた。すると、視線に気がついた女がニコッと微笑む。
「こんにちは。毛利さん、この可愛い坊やは第二児と捉えてもいいのかい?」
「違うわ!こいつは俺ん家で預かってる、江戸川コナンっていうガキだよ」
「えへ、こんにちはお姉さん!ねえねえ、お姉さん達はおじちゃんと知り合いなのー?」
無邪気な子供を演じ、然り気無く名前を尋ねる。それに二人はあっさりと名乗った。
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