ブラスタ (ページ20)

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ホワイトデー（吉野）ページ20

数分後、ホワイトデーの公演が終わり
僕は、すぐに私服に着替えしずるちゃんの所に行った。

しずるちゃんが
しずる「吉野さん、キラキラ輝いてて凄くかっこよかったです」
と、言ってくれた。

しずるちゃんを家まで送る。
だけど、もう少ししずるちゃんと居たいな。

吉野「･･･しずるちゃん、この後、少しだけ時間くれない？」
吉野「まだ、しずるちゃんと居たいんだ。ダメ？」
と、聞くと
しずる「･･･私も、まだ一緒に居たいです」
と、言ってくれた。

しずるちゃんの家に着き、上がらせてもらった。
しずるちゃんの部屋は、整理されていて、とても綺麗だった。

しずる「吉野さん、マスカットティとジャスミンティ、コーヒーどれがいいですか？」
と、聞いてきた。
吉野「マスカットティで」
と、言うと、僕の前に置いてくれた。

吉野「しずるちゃんに、バレンタインのお返ししてなかったよね･･･これ、受け取って？」
小さな箱をテーブルに置く。
しずる「！？いいんですか？」
と、驚いている。

しずるちゃんが手に取って、ふたを開ける
しずる「･･･指輪？･･･どうして」
と、少し涙を流しながら聞いてくる。
フードを被っているから、表情は見えない。

僕は、しずるちゃん隣に行き
吉野「･･･しずるちゃんは、自分のこと下に見過ぎ。もっと自信を持っていいんだよ。いつもフードを被ってるけど、
可愛いんだから自信を持って。僕は、ありのままのしずるちゃんが好き。大丈夫、自分を信じて」
と、そっとフードを外してやる。

すると、限界だったのか耐えていた涙が一気に出てきた。
しずるちゃんが言葉を詰まらせながら
しずる「私、周りからどう思われるのか怖くて、だけど誰にも言えないし･･･ずっと1人で過ごしてきたから･･･」
と言い続ける。

僕は、しずるちゃんを抱きしめ
吉野「･･･もういいよ。ここまでよく頑張ったね。これからは僕も一緒に居るから、僕と付き合ってくれる？」
と、耳元で囁く。
しずるちゃんは
しずる「･･･こんな私でよければ、宜しくお願いします」
と言ってくれた。
僕は、涙を拭い、しずるちゃんの唇にそっとキスをした。

end