ブラスタ (ページ17)

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ビリヤード（ソテツ）ページ17

俺は、外に出て煙草を吸おうとしたが、煙草がなかった為、風で涼んでいた。
飲み物を買おうにも財布を持っていなかった。
俯いていると、そこに
？？「･･･大丈夫ですか？」
と声がして、声がした方に顔を向ける。

すると、以前、俺の横を通り過ぎた女が心配そうな顔で見ていた。
？？「何かありました？」
と、女が言った。
俺は、そいつに
ソテツ「･･･まぁな、最近レッスンがうまくいかなくてな」
と、ちょっとした愚痴を言う。
？？「そうだったんですか･･･私の事、知らないですよね？私の名前はしずるです」
と名前を教えてくれた。
ソテツ「俺はソテツ」
と、そいつに続いて言う。

しずる「･･･ソテツさん、これ、良かったらどうぞ」
しずる「上手くいかなかった時は、甘い物を食べるといいですよ？」
と、しずるがビニール袋を俺に渡す。
しずるは、俺に
しずる「この後、仕事なので失礼します」
と言って、その場を後にした。

ビニール袋の中を見てみると、そこには
ティラミスと飲み物が入っていた。
俺は、しずるに感謝にながら、ティラミスを口にした。

しずるのおかげで、頭が冷えたし、今なら踊れる気がして、レッスン室へ戻った。
すると、吉野が
吉野「ソテツ！大丈夫？」
とさっきと変わらず、心配そうな顔で駆け寄って来た。
俺は、吉野に
ソテツ「あぁ･･･心配掛けたな、もう大丈夫だ」
と返して、レッスンに戻った。

数分後
ケイ「今日は、これで終了だ」
と、ケイの合図でレッスンを終えた。
最初よりも、こっちの方が上手く踊れていた。
この後は、何もない
ソテツ「吉野、ケイに先に上がるって伝えてくれ」
と吉野にお願いして、店を出た。

すると、見覚えのある女が、俺の前を歩いていた。
ソテツ「おい、しずる？」
と声を掛けた。
そいつは、俺の方を振り向いて
しずる「ソテツさん？」
と驚いた顔をしていた。
ソテツ「よぉ、さっきはありがとな」
と、しずるにお礼を言った。
しずるは
しずる「いえいえ、顔色良くなって、安心しました」
と、綺麗な笑顔で言ってくれた。
やっぱ、しずるの事好きだな。