w/r/w/r/d さん達のBL集！ぱぁと４

続き ページ23

shaside

帰宅後、夕食を済ませて自室へと戻る。
明日の学校への支度をしている最中、ロボロが俺を呼び出すためのフェイクに使っていた俺の漫画がまだ鞄の中にそのままになっていたことを思い出した。
別に今取り出さなくても良かったが、鞄の中に入れていたら明日先生に見つかるかもしれないし、丁度読みたかった漫画だ。
鞄の中からがさ、と少し大きめの紙袋を取り出し、中にある漫画を本棚へと移す。
その時だった。
その本達の一番底に、見慣れない小さい檸檬色の箱を見つけた。淡桃色のリボンとメッセージカードが添えられている。
まさかと思ってメッセージカードを開いた。

“シャオさん、バレンタインチョコありがとうな。大好きやで。”

それは、紛れもなく彼の字。見間違うわけない。彼が、彼が書いた字。
顔を緩ませながら一度それを閉じ、リボンを解いて箱を開けるとその中には8個程チョコレートが入っていてまたポッキーとは違う甘美な匂いを放っていた。
その中から適当に一つ、摘んで口の中へ入れる。
ふわりと広がるカカオの香り。きっと、ロボロが悩んで買ってきた物なのだろう。
とても美味しい。

「…ほんま、そういうとこやで。」

そんな彼への中傷は、誰にも聞こえることなく甘いチョコレートに溶けていった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿
どうでしょうか！えっと…その、チョコレートネタ書きたかったんですね…。バレンタインで書きそびれてしまいましたので…。

“ふらわーえふぇくと！”　【knut】*→←続き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す