シェアル物語 (ページ27)

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カレー愛　アルルside ページ27

じめじめした洞窟に、ふわーっとカレーのいい匂いが広がっている。

アルルは、幸せそうに鍋をかき混ぜている。

アルル「ふふ,,あぁ,あそこに完成したカレーが見える,,,じっくり、くつくつと煮込んだ、
　完璧で最高なカレーが,,,,！待っててね、すぐにボクがたべたげるから,,,,！」

アルルは今、少し,,,,どころではなく、かなりカレーに魅されている。

現実を超えて、今はまだ完成していないカレーに向かって語りかける様子は、

不審者そのものと言っても過言ではない。

アルルのカレー愛は、この世のどの生き物よりも優れている。

どんぐ「ケ,,,,,,,,」

ドングリガエルが引くほどに。

しかし、アルルは、カレーのことで引かれるのは日常茶飯事なので、ドングリガエルなど

気にせずにカレーを作り続けていた。

アルル「あと少し,,,,あと少しでこの子は命を授かる,,！」

命を授かる,,,もとい、完成するのには、あと５分かかるようだった。

アルルが、ぐへへへ,,,と、少女からは程遠い笑みを浮かべていると、ごそっ,と何かが

動く音がして、その後に,,,

シェゾ「おい、お前はカレーのことをなんだと思ってるんだ。」

アルル「神」

シェゾ「,,,真顔で言うなよ。カレー宗教にでも入ったのか？」

アルル「あ、それいいね。カレー教作ろうかな。」

シェゾ「絶っっっ対にやめろ」

アルル「なんでさ。いいじゃんか、カレーは神をも越える」

シェゾ「頭大丈夫か？」

シェゾからの鋭い突っ込みが入った。

それを受けて、アルルは、何故カレーの良さが分からないのか,,,と、溜息を吐いた。