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*38【目を覚ました場所】 ページ41

「うぅっ…」



ズキリと痛む腹の感覚で目を冷ますと、そこは見慣れない場所だった。



「俺は…確か、刺されて…そうだ、ッあかり!」



意識を手放す前の出来事を思い出し、部屋を出ようと右足を前に出すと、チャリ、と音がした。



見ると、両足両手首に枷がはめられている。
それは壁に埋まっているため、今俺は壁に背中を付けている状態だ。



「…まぁ捕らえておいて野放しはねぇよな…うグッ」



再び腹がズキンと痛む。
見たところ、ボス側近の死神であり、俺を捕らえたカルラとメイはこの部屋に居ない。



「はっ、こんなんで俺を捕まえた気になってんのかよ全く。この前教えてあげたのに学んでないなぁ」



この俺を誰だと思ってんだ。
枷を外すなんて簡単なんだよ。



カチャカチャと手枷を外そうとしていたその時



「あぁ起きたの?」



「…げっ、その声は…」



「軟弱すぎて死んだかと思ったよ。死ねばよかったのに」



俺の前に立つ青年。
精神を操って動きを封じたカルラだ。



「はぁ、また君か。相変わらず警備手薄だな。死神って人手不足なの?バイトでも募集したら?」



「黙れ」



「あ、コミュ症だから君に勧誘は無理か!あははごめ〜ん」



バンッ!



カルラは鎌を俺の顔真横の壁に刺した。
一瞬で壁にひびが入る。
その刃は俺の頬を掠め、血が垂れた。



え、図星?コミュ症当たったの?
…とまぁ煽るのはこれくらいにして。



「ボスの部屋に行かせろ。俺を殺さないってことは連れてこいとでも言われたんだろ?」



挑発の笑みを向ければ、彼から尋常じゃない殺気が放たれる。



「そのムカつく薄ら笑いが出来るのもここまでだ。…さっさと死ね」



チャリンッ。
両足両手首の枷が外された。



さて、死神界を牛耳るボスの顔を一目拝見といこうか。

*39【死神の居場所、その条件】→←*新たな死神の情報



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設定タグ:オリジナル , 死神 , 名前変更なし   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ぺぽん(プロフ) - 翠さん» ありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです☺️ (8月25日 1時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - イベント参加ありがとうございますっ!すごく面白く、サクサクよめてしまいました。フォローと評価失礼します。 (8月25日 0時) (レス) @page1 id: 61ad33c328 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - のあさん» ありがとうございます!もっと面白い作品が作れるように努力したいと思います💪 (6月18日 12時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - ぺぽんさん» イベント参加、改めてありがとうございます。評価・コメントをさせていただきました。作品に出てくる、登場人物はみんな素敵でとても面白かったです。あと26票で殿堂入り…!!頑張ってください! (6月18日 12時) (レス) id: ed5fd984f6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - のあさん» 読んでもらえるだけでもありがたいです!少しでも面白いと思ってもらえたら幸いです。 (6月18日 11時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2021年4月30日 15時

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