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*16【本音】 ページ17

屋上に続く階段の踊場から会話する声が聞こえる。



会話を聞いている限り、少女と一緒に居るのは舞という女子。



それから間もなくして樹という男子も来た。



少女は二人と友達になれただろうか。



キーンコーンカーンコーン



チャイムがなった。



けれど少女はなぜか二人と別れ、屋上の扉を開けた。



あの二人教室戻っていっちゃったぞ、いいのか?



「教室戻らないのか?」



俺は屋上についていき、後ろから声をかける。



「...」



黙っている。



やっぱり、俺が急に背中を押したことに怒ってるのか?





「...さっきは、急に背中押したりして悪かった。
初対面の人と話すの苦手なんだろ?
話す機会を作ってあげようと思って」




「死神さんのせいで、クラス全員から注目されちゃったじゃん」



「でも、そのおかげで助けてくれた子も居たろ?
さっきだって、舞と樹ってやつが話しかけてくれて、友達になれそうだったのにあんまり話してなかったじゃん。
そんなんだと何時までたっても友達が」



「分かってるよ!
私だって皆と仲良くしたい話したいでも怖いの!前の学校での記憶がよみがえってきてまた嫌がらせされたら虐められたらどうしようって私の気持ちも知らないで話せ話せってうるさい!そもそも友達作りたいなんてお願いしてないよ!死神さんは初対面の人とも話せるだろうし明るくて楽観的だけど、でも私は無理なの!死神さんのその優しさがお節介なの!」



少女は泣いていた。
感情をほとんど表に出さない分、少女の涙が地面に落ちる度に、俺の心を強く締め付ける。



俺は、間違っていたのか、、?



「帰って!死神に、人間の気持ちなんて分かんないでしょ!」



「...っ!」



「...あぁ分かった帰るよ!
もう君の願いなんて叶えてやらない!契約なんて、するんじゃなかったよ!」



俺は屋上から飛び降り、家にワープした。



思えば、この時帰らないで少女のそばに居るべきだった。この学校を、少女を、危険な目に会わせないために。



「アハハ!シニガミトターゲットガハナレバナレニナッチャッタ!
イイノカナー?イイノカナー?
ウフフ、オイラガタベテアゲル!ドンナアジガスルノカナ〜!
ミンナミーンナタベテアゲルネ♪」

*17【殺人ピエロ】→←*15【優しい子】



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設定タグ:オリジナル , 死神 , 名前変更なし   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ぺぽん(プロフ) - 翠さん» ありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです☺️ (8月25日 1時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - イベント参加ありがとうございますっ!すごく面白く、サクサクよめてしまいました。フォローと評価失礼します。 (8月25日 0時) (レス) @page1 id: 61ad33c328 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - のあさん» ありがとうございます!もっと面白い作品が作れるように努力したいと思います💪 (6月18日 12時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - ぺぽんさん» イベント参加、改めてありがとうございます。評価・コメントをさせていただきました。作品に出てくる、登場人物はみんな素敵でとても面白かったです。あと26票で殿堂入り…!!頑張ってください! (6月18日 12時) (レス) id: ed5fd984f6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - のあさん» 読んでもらえるだけでもありがたいです!少しでも面白いと思ってもらえたら幸いです。 (6月18日 11時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2021年4月30日 15時

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