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ラギーの言葉に、左右の双子が動きを止める。
前記した通り、Aは夜眠るとき他人のベッドを転々としているのだが、実はその中でも頻繁に訪れる部屋というのはいくつかある。
その中でも最も利用されているのが、サバナクロー寮長、レオナ・キングスカラーの部屋。
ぎゅう、強くなった腕は知らないふりをして
『そうしようかな。』
肯定の返事をする。
ラギーが満足そうに笑うのと、リーチ兄弟から批判の声が挙がるのが同時だった。
「なんでぇ〜！！
俺らと一緒に寝ればいーじゃん！！ねぇジェイド？」
「ええ、僕もフロイドと同意見です。
"今日はずっと"僕らと居て下さるはずでは？」
文句を言いながらも、フロイドに更に強く絞めつけられてそろそろ骨が折れそうだ。
ジェイドにも指を絡めるように手を取られ、満足に動けない体では引き剥がす事も難しそうだった。
ため息をつくと、ぴくりと抱き絞めてくる体が震えた。
空いている方の手でその頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
暫くすると、その巨体からゆるゆると力が抜けていく。
フロイドがやっと離れた頃に、後ろからアズールが現れた。
心なしかくたびれて見える彼は、Aのおかげで繁盛したにも関わらず、従業員の主戦力である双子が働かないことで立て込んだ仕事を片付る為に随分と苦労したんだろう。
「ジェイド、フロイド…そこまでにしなさい…。
閉店準備は手伝って貰いますからね…！！！」
閉店時刻が迫っていることもあり、Aがもうすぐ帰るであろうことを察したアズールは、双子をびしっと指さして言い放った。
せっかくAさんに来ていただいたのに…と小さく漏らした言葉は当の本人にしっかりと届いてしまう。
『また来るから。』
その時はゆっくりして行く、と彼もまた頭を撫でられて、逃げるようにバックヤードまで下がってしまった。
さてと、とサバナクローに移動しようとしてまだ繋がったままの片手に視線を動かす。
『ジェイド？
今日の残りの時間の埋め合わせは今度…』
「…まだ、僕だけ撫でてもらってませんよね？」
だから手は離しません。
笑顔で少し背を屈めるこのウツボは素直なのかひねくれているのか…。
Aは眉を下げて笑ってから、彼の頭にもそっと手を乗せた。
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Q-02 - 描写が細かくて、読みごたえがあって、本当にこの作品が好きです...。 最近の生きがいですありがとうございます。 お体に気を付けて、更新頑張ってください! (2020年7月18日 10時) (
レス) id: ada86e6bec (このIDを非表示/違反報告)
きらり(プロフ) - ぐへへ描写が分かりやすくて神ってまするるるる（）毎回楽しみに見てます。頑張ってください! (2020年6月8日 16時) (レス) id: 6563db8e4a (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - 好きですめっっちゃ好きです(語彙力)続きを楽しみにしてます！！！！ (2020年5月28日 6時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
七 - コメント失礼します！性癖ど真ん中に刺さりました...。好きです！！！更新楽しみに待ってます。 (2020年5月21日 14時) (レス) id: 7f8beb23ed (このIDを非表示/違反報告)
酢昆布たゃん(プロフ) - 好きが液状化して全身の穴という穴から吹き出そうなくらい好きです。とんでもなく好きです。更新超楽しみにしてます。頑張ってください (2020年5月19日 1時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒蓮 | 作成日時：2020年4月28日 5時
