5、残る違和感 ページ6
「でも、国木田さんに妹さんが居るなんて初耳でしたわ」
ふと、ナオミが言った。
「そうでしたか。私も、兄が探偵社に務めていることは最近まで知りませんでした。兄は、ずっとここで仕事を?」
Aはずっと気になっていたことを聞いてみた。
「いえ、前は数学教師をしていたらしいです」
敦が何気なく答える。
「えっ」
数学教師になる。
そう言って家を出た兄の言葉は本当だったのだ。
「でも何故、教師を辞めたんでしょうか」
「僕もそこまでは…」
流石にここからは自分で聞いてみようと思い、席を立つ。
ふと、窓に目をやると、空はもうオレンジ色に染まっていた。
「ありがとうございました。兄について聞きたいことは沢山ありますが、今日はもう帰ります」
父が待っているので、と言ってお金を机に置くと、Aはすぐに店を出た。
「Aさん、何か焦っているように感じましたわ」
「ボクもそう思うよ」
ナオミと谷崎はAが出ていった喫茶処の扉を見つめる。
「きっと見間違えですよ」
敦はどこか引っかかる違和感を振り払うように言った。
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ゆいたろー!(プロフ) - ぺぽんさん» わー!有難う御座います!この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ!! (1月24日 21時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» ゆいたろー!さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年5月7日 15時