35、ヒント ページ36
「やだなぁ、そんなに怖い目で見ないでよ」
Aの顔で困ったように笑う少女。
かと思えば、シクシクと鳴き真似をし始めた。
「『お兄ちゃんの態度が冷たいよぉ』」
「ッ?!」
国木田が目を見開く。
「あの子言ってたよ。
お兄ちゃんが目を合わせてくれないって」
「…それはっ」
「あの子のことが嫌いだから、だろ?」
「ッ、違う!!…Aは俺の、妹だ」
それを聞いた少女はチッ、と舌打ちをした。
首を傾けて、国木田を睨めつけるように見る。
「妹を捨てたお前が、そんなこと言えんの?」
その一言で、国木田は固まった。
目線が定まらず、息も荒くなる。
「ま、いいや。大切な妹だと思ってるなら助けに来いよ」
「…場所は」
「教えるわけないだろ。でも、ヒントならあげてもいい」
言いながら、少女は悠々と入り口の方へ向かう。
手を出せない谷崎と与謝野は、少女を睨みつけながらゆっくりと扉から離れる。
探偵社を出る直前、少女は振り返った。
「ヒントは______二年前の事件だ」
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ゆいたろー!(プロフ) - ぺぽんさん» わー!有難う御座います!この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ!! (1月24日 21時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» ゆいたろー!さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年5月7日 15時